函館の経済・行政etc

2017年8月22日 (火)

秋風?

20170822今年の函館は真夏が無いまま秋に向かいそうな気配ですが、当地観光動向にも涼しい風が吹きつつあることを象徴する記事が本日の北海道新聞に掲載されました。現在、函館と中国本土を結ぶ唯一の定期便で、2年余りに渡って運航を続けていた天津便が本日をもって運休するという記事です。

函館の観光業界は全国的にも突出して好調を持続していますが、絶好調の背景には新幹線開業効果とともに、インバウンドの大幅な増加による部分が少なくありません。昨今のニュースでは、新幹線開業からの反動減が話題となっているようですが、現場の体感としては、全くもって想定内のこと、いや、想定よりもはるかに少なくて安心しています。むしろ、この好調さが新たな競争を生み、2年後から本格化するであろう急激な供給過剰によるハレーションが懸念されるところです。

それを助長する可能性があると思っているのがインバウンドの動向です。函館のオフシーズンの概念を変えるほど、救世主となってきたのがアジア諸国からの急激な外国人観光客の増加。しかもそれはこの僅か3年ほどの出来事。どこの世界でも、急激な伸びがあればその反動は大きくなります。それは新幹線開業効果に限ったことではありません。

多くの人達は、インバウンドの増加が当面持続するものと思っています。だからこそ、函館に限らず国内主要都市、主要観光地でのホテル建設ラッシュ。いつの時代もバブルは繰り返されます。前途が明るい時こそ、既に変調が出ているというものです。

その一つがこのたびの中国便の運休。一気に搭乗率が落ちたわけではなく、じりじり右下がりだったと言います。大都市圏ではすでに兆候があらわれていることがニュースとなっており、しかしそれはインバウンドが地方に向かっている為と解釈されています。ほんとうにそうでしょうか。アジア圏の観光需要の増大こそがバブル的になっているのではないか。今そのように感じているところです。目立った悪材料が出ていないなかでの変調には敏感にならなくてはなりません。

国際紛争等、いつどこで何があってもおかしくない時代。そう遠くない将来、我々観光業界は厳しい局面を迎えるものと気を引き締めています。

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2017年8月15日 (火)

違法民泊取締り

本日の函館新聞一面に、函館市が市内で違法に宿泊業を営んでいる疑いのある業者に対し、注意躍起を始めたという記事が掲載されています。これは、来年施行される「民泊新法」を前に、法令順守を徹底させる当然の動きです。

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当然のことながら、対価を得て人を宿泊させるには旅館業法に基づき許可が必要です。許可が無いまま営業を行った場合、6月以下の懲役もしくは3万円以下の罰金が規定されています(軽すぎるので罰則強化も検討されている)。しかし、ネットの普及で販売手段が容易になり、更に民泊規制緩和の流れから、”違法民泊”は拡大の一途を辿っており、函館市も例外ではありません。

市ではその絶対数を把握していないとのことですが、世界最大の民泊仲介サイト「Airbnb」を観れば一目瞭然です(当然既に把握しているのでしょう)。

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もちろん、この中には届け出をしている施設もあれば、一般の旅館なども含まれています。しかし、大半は???です。我々、正規に宿泊業を営んでいる立場にしてみれば、様々な規制の中、安全のために設備に多くのお金を投資し、人を雇い、保険をかけ、真っ当に商売している土俵に土足で上がられているようなものです。もちろん、インバウンドが伸びる中、国策として民泊を認める流れは否定しませんし、我々業界としてもある意味ビジネスチャンスととらえています。しかし、それも法令順守という同じ土俵にあってのもの。

規制緩和以前に、違法なものは取締るのは当然のこと。加えて言えば、監視する組織、体制を整え、甘すぎる罰則を強化して、違法の抜け道をなくした上でなければ、業界として安易に容認できません。

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2017年7月12日 (水)

北海道新幹線開業効果

先日、函館市より北海道新幹線の開業効果を如実に表すデータが公表されました。

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上のグラフは、北海道新幹線開業前の2015年度と、開業後の2016年度に函館市が受け入れた修学旅行の学校数を小、中、高校別に表したものです(宿泊研修等も含む)。受入学校数は、特に東北の小学校と、関東地区の高校を中心に大幅に伸びました。

受入人数の総数も2015年度の34027人に対し、2016年度は48005人と41%も伸びています。少子化で子供の数は減っている訳ですから、これは他地域から振り替えられた数です。さらに言えば、この数は新幹線開業初年度ということで一過性のものではなく、利便性向上から今後さらに伸びる可能性のある数字であるとも言えます。

たかが新幹線、という声もありましたが、今、我々地方都市の宿泊業界はこの交通インフラの影響の大きさに改めてその重要性を感じているところです。私たちは、これから厳しい競争の世界に晒されますが、観光都市函館のアドバンテージはもうしばらく続きそうです。

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2017年6月16日 (金)

活況 函館フットボールパーク

現在、函館フットボールパークでは高体連サッカーの北海道大会が行われており、全道各地から強豪校が集まり熱戦を繰り広げています。

Dsc_1447昨年来、新幹線開業による観光客増加が話題となっていますが、開業に合わせてオープンしたこの函館フットボールパークと函館アリーナが入込増加に寄与した割合も少なくありません。両施設とも、世代を超えて全道・全国レベルの大会が開催され、選手だけではなく多くのご家族もこの地を訪れています。当ホテルにも出場している1チームの他、サッカー関係者や、応援の家族と思われる方々にご宿泊して頂き、今週は平日も含めて函館市内が満室状態。来週も函館アリーナで高体連バスケットの北海道大会が開催されるため、同様の状況が続いています。

一方、少し残念なのは、今回の全道大会には長男が小学生時代同じサッカークラブに所属していた選手が多数出場しているのですが、その多くが函館のみならず全道の強豪校に所属していることです。嬉しい反面、函館にはスポーツに力を入れている学校が少ないため、サッカーに限らずスポーツで有能な生徒は、中学卒業と同時にこの地を離れてしまっているのです。これが函館の人口減少の一因にもなっていると言ったら言い過ぎでしょうか。スポーツが地域経済に与える影響を過小評価してはいけないと思います。

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2017年6月 8日 (木)

初LCC

現在、総会シーズンでブログの更新もままなりません。先週から今週にかけては5泊6日の行程で、複数の総会等への出席のため、東京と札幌へ出張に出かけておりました。その初日、東京で午前中の打ち合わせがあり、夜間駐機できず、初便が遅い函館からでは間に合わないため止む無く前泊することに。旅費を抑えるために、折角なのでこの春先、函館に就航したローコストキャリア(LCC)のバニラエアを利用することにしました。

Dsc_1370謳い文句は函館⇒成田が5380円~(この時はキャンペーンでたしか4980円~)ですが、荷物を預け、わがままオヤジは一番広いシートを選択したので1万円近くに。それでも早割を利用した場合の既存航空会社便と比べてもかなり割安です。空港の待合室で感じたのは、ビジネスユースと思しき人が全く見当たらないこと。15時過ぎの便ということもあるのでしょうが、スーツ姿は私一人のようでした。席はJALやANAでは一度も座ったことがない1A、一番前の窓側です。この便に乗る人は安さを追求するためか、広いといっても既存航空会社の普通席程度の一番前に座っているのは6席中2席のみ。広くはないものの、私は3席独占で得した気分でした。当日は仕事も無いため、500円の缶ビールを頼んで、小一時間。ビールの値段は既存キャリアと変わりません。

十数年ぶりの成田空港で迷うかと思ったのですが全く問題なく、1000円で東京駅までの高速直通バスのチケットを購入して始発となるバス停まで、ストレス無く進むことができました。バスも短い時間間隔ででているため、座れないことはありません。空港内の複数のターミナルを回るため、出発してから成田空港を離れるの少々時間がかかりますが、出てしまうと高速経由で一直線。この日は道路が空いていたこともあって、乗車時間は1時間ほど。羽田経由と比較してもそれほど大差はありません。

中途半端な時刻発で、おそらく仕事での利用はほとんど無いと思いますが、家族での旅行や、嫁の帰省、将来息子たちが首都圏の大学などに行った場合などは、我家の家計節約のためにも、積極的に利用することになるのではないでしょうか。移動の選択肢が増えることは、地方に住むものにとって大変利便性が高まるものと実感しました。

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2017年5月31日 (水)

変わる駅前通り

かつてアーケードが施され、衣料品をはじめ様々な商店が軒を連ね、函館の顔とも言えた函館駅前大門商店街。全国の地方都市の商店街同様、バブル期以降徐々に衰退し、閉じたままのシャッターが目立つようになりました。地方都市の疲弊を象徴するようなシャッター街を全国各地で目の当たりにし、いずれこの商店街もそうなってしまうのではないかと危惧していた人も少なくなかったはずです。

Dsc_13662年前にアーケードが撤去されたことがきっかけとは言いませんが、そのころからこの駅前大門商店街が少しづつ変わり始めました。ここ数年、観光客、特に外国人観光客の増加が著しい函館市。屋台村「大門横丁」やその近隣にある居酒屋では、観光シーズンともなると稀に行列が出来るところを目にするようになりました。数年前には考えられなかったことです。外国人にとっても”居酒屋”は手頃で入りやすい飲食店なのでしょう。

Dsc_1367このような状況から、かつての商店は次々と居酒屋に変わり、その波及効果を狙ってか、バーやラーメン店なども増加し始めました。日中、閉まっているところが多いのが難点でもありますが、それでも疲弊した地方の商店街とは趣を異にした居酒屋街道ができつつあります。幸いなのは、その多くが地元資本で、全国チェーンのそれは極わずかというところです。これは函館ならではかもしれません。

そんな訳で、函館駅前通りは意外な形で変遷しています。

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2017年5月24日 (水)

再来年の恐怖

北海道新幹線開業から1年。開業効果からの反動も思ったよりも軽微で、当ホテルの稼働率も開業前と比較すると高い水準を維持することができています。こんな状態が未来永劫続いてくれれば言うことは無いのですが、世の中そんなに甘くはありません。良いところには必ず商機を狙って敵が参戦し、その需要を奪い合い、それが経済のサイクルを生むことになります。すごく良い時も、逆にすごく悪い時もまっとうにやっていたらせいぜい3年。そんなこと覚悟の上です。

Dsc_13563以前から耳には入っていたことですが、函館駅前に新たにホテル進出の計画が持ち上がりました。ビジネス系の低価格、しかも280室規模です。既に大型シティホテル系2棟の建設が決定している他、既存ホテルの増築が進められているところもあります。今年も小規模ながらいくつか新規の進出もありますが、供給量が一気に増加するのは来年の後半から。これだけホテルの建設ラッシュとなるのは今から約10年前、リーマンショック直前以来だと思います。

まず、今年と来年のグリーンシーズンまでしっかり稼いで、その後来る嵐に備えなければなりません。一方、ピンチはチャンスにも変わります。ホテル客室数の供給量が増加して、何らかの悪材料が重なれば淘汰されるところも出てくるでしょう。それが、自らのところにならないよう、いや、そこを新たな投資のチャンスと捉え、今から知恵を絞らなくてはなりません。厳しいときこそ経営者の技量が試される、常にそう思ってやっています。

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2017年3月22日 (水)

使われるフットボールパーク

残念ながら準決勝で敗れてしまいましたが、野球はWBCで盛り上がり、甲子園では選抜も開催されています。ここ、函館でも順調に雪融けが進んだことから、先週末あたりから土の上で野球の練習をする姿が見られるようになってきました。

Dsc_022423月初めから今年の使用が開始された函館フットボールパークでは、週末には複数の道内強豪校のバスが止まり、遠征合宿を行っているのが見て取れます。道内では早い雪融けプラス人工芝で、小学生から社会人まで、北海道サッカー界において函館での春合宿&大会が定番となりつつあるようです。春休み期間中のフットボールパークはそのための使用で予約が満杯。特に4月2日には、例年札幌で行われていた天皇杯全日本サッカー大会の北海道代表決定戦が、ここフットボールパークで行われ、NHKによる中継も入るということですから、この競技場の”コンベンション効果”は想定以上です。

尚、現在フットボールパークの一部である旧日吉サッカー場のクレーコート1面を天然芝にする工事が行われており、これが完成すると函館フットボールパークは天然芝2面、人工芝2面となり、ここだけで一定規模の大会開催も可能となります。出来れば天然芝1面にスタンドを設置し、本格的球技場とすればこれまで札幌中心だった各年代の全道大会、あるいはもっと大きな大会を誘致することも可能かと思います。

最近、スポーツによる誘客が国家戦略のひとつとして取り上げられ、新聞紙上でも話題となることが多くなりました。函館フットボールパーク開業1年余りで目に見える経済効果が上がっている今、もうひとつ踏み込んだ投資を考えても良いのではないでしょうか。

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2017年3月14日 (火)

イカすニモカ

今や大都市圏では交通系ICカードは必須アイテム。私も東京や札幌への出張の際には、切符を購入することが無くなっただけでなく、コンビニなどでの買い物もほとんどSUICAで済ませています。

一方、地元函館においては大体が車移動のため、逆にSUICAは財布の奥。ほとんど使用することも無ければ、不便も感じていませんでした。北海道内の地方都市ではいずれもこんな感じではないのでしょうか。

しかし、これは観光客目線になると全く異なります。私も昨年、広島出張の際、空港への直通バスにSUICAが使えないことに軽い衝撃を受けました。函館は国内有数の観光都市。観光客にとって市内の移動に函館市電便利で安心。また、最近は外国人観光客が路線バスを利用する姿も多くなってきました。これらに交通系ICカードが使えないのは大きな問題で、観光業界では数年前から問題視されていました。

それがこのたび解決。市内では明日より「ICAS nimoca(イカすニモカ)カード」なるICカードの販売が開始され、今月25日から函館市電・市バスでも利用が可能になります。このカードは他の交通系ICカードとの相互利用も可能なため、SUICAやKITACAも市電・市バスで利用できます。

Icasnimocaところで”イカすニモカ”のネーミングには、違和感を覚えた方も多いと思いますが、イカの街と言われる函館には元々”イカすカード”という市電・市バスの乗車カードがあり、このたびのIC化に西鉄系のnimocaを導入したためこんな名前になったようです。nimocaは、熊本などの市電にも利用されていることから、技術的に導入しやすかったのでしょうか?推測です。

何はともあれ、ようやく函館でも当たり前に交通系ICカードが使えるようになります。尚、当ホテルでは既に交通系ICカードの利用が可能になっています。

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2017年2月20日 (月)

バニラ就航

昨日、待望だった国内LCC「バニラエア」が函館⇔成田間に就航しました。その初便に招待を受けていた私ですが、これに乗ると出張9連チャンとなってしまうため止む無く断念した次第です。

Banira
函館・成田間が片道4990円から。国内LCCに縁の無かった函館にも、気軽に遠方へ出かける手段が出来ました。来月には季節運航にはなりますが、函館と関空の間にも就航する予定です。このたびは断念した初LCCですが、私も今年何度か利用させてもらうことになりそうです。

1日1往復ということもあって、ビジネスユースは然程多くはないと思われますが、実家が双方の地である学生や親族などの移動機会増加を誘発しそうで、搭乗率はそこそこ高くなるのではないでしょうか。我家でも嫁や、いずれ外に出るであろう息子らの移動手段として、家計的にもありがたい話です。

もちろん観光業の立場からも、国内外からの来函者増加に寄与することは間違いなく大歓迎です。これも新幹線効果のひとつか。まだ、当地観光業界には追い風が吹いているようです。

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