新幹線が街を変える
先々週、観光関係の大会があって約2年振りに長崎市に行ってきました。2年前はまだ建設途上であった「長崎スタジアムシティ」が完成しており、その視察も行ってきました。
長崎スタジアムシティは2万人収容のサッカー専用スタジアムを核に、6000名収容可能な屋内アリーナと隣接するホテル、更にはオフィス棟やショッピングモールも併設された大規模施設です。サッカースタジアムはJ2に所属するV・ファーレン長崎のホームスタジアムとして、またアリーナはバスケットボールB1リーグに属する長崎ヴェルガのホームアリーナとして使用される他、コンサートや様々なスポーツイベントにも利用されています。
驚くべきところは、この開発にかかった約1000億円を佐世保に本社を置く民間企業ジャパネットホールディングス1社が全額を拠出した、民設民営の再開発であることです。プロスポーツチームすらない函館市にとっては何とも羨ましい限りですが、人口40万人ほどの地方都市にこれだけの規模の施設の採算が取れるのか、零細企業の経営者の視点からはやや不安となるところです。
ただ、この大規模開発は長崎駅に新幹線が乗入れたことと無縁であるわけがありません。今はまだ不便な西九州新幹線ではありますが、”大票田”である博多駅と繋がれば、福岡都市圏と1時間以内。長崎県内はおろか佐賀、福岡、北九州都市圏500万人以上の商圏を取り入れることが可能との目算なんでしょう。
長崎スタジアムシティの完成によって、1000名以上の新たな雇用の創出効果もあったと聞きました。人口減が確実な地方都市にとって、交流人口の増加も含め、これくらいの投資が無ければ対策にはならないのだろうと感じました。そのきっかけは間違いなく新幹線の乗り入れです。金沢がそうだったように、新幹線が乗入れたことで街は変貌しています。
函館の人口減少は止めることはできないでしょう。それを補うのは交流人口。それには交通の便はかかせません。現函館駅に新幹線が来るか否かで、この街の将来は大きく左右されるはずです。そのことを理解している人が意外と少ないのが残念でなりません。
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