函館開港ペリーロード

2009年6月19日 (金)

寺町から外国人墓地へ ~函館開港ペリーロード最終章~

6月19日(金) 最高気温 19.2℃ 最低気温 12.2℃

旧函館区公会堂周辺の主要観光スポットを過ぎると、函館ペリーロード沿いの風景は少し趣を変えていきます。函館西部地区でも西側にあたるこの地域は、函館で最も早く栄えた場所で、今尚多くの住民が住んでいます。

046_4 函館山の山麓、傾斜地にある住宅街の道路はほとんどが坂道で、港の見える風景といいこの周辺は長崎に似ています。(一度しか行ったことはありませんが・・・)住宅街の中にも、和洋折衷の建物や蔵など歴史を感じさせる建築物が多いのも共通している所です。

051_2 幸坂を登り、旧ロシア領事館手前の道路を右折すると、異国情緒溢れる街並みから純和風の寺町に一変します。函館では京都などとは違って、寺院は観光施設の対象とはなっていないのですが、この一角にある称名寺には土方歳三ら新撰組の慰霊碑があり、これを目当てに訪れる観光客も多いと聞きます。(慰霊碑横には新撰組への思いを綴れるノートも置いてあります:写真左上)

053_2 通称寺町通りを登り、200年以上の歴史がある函館最古の寺院「高龍寺」を過ぎると、いよいよ函館ペリーロードのゴール地点「外国人墓地」に到着します。この墓地は、ペリーとともに黒船で来航した2名の水兵が亡くなり、ここに埋葬されたのが始まりで、当時函館にあった5カ国の領事の要望から1870年に正式に外国人墓地として認定されました。プロテスタントの墓地の他、ロシア人、中国人の墓地がそれぞれ区分けされて存在します。(写真はロシア人墓地)

ペリーの上陸地からゴールの外国人墓地までゆっくり歩いて90分。函館西部地区の主要観光スポットをほとんど網羅する新散策ルート「函館開港ペリーロード」。函館を訪れた際には、異国情緒溢れる街並みを楽しみながら是非歩いてみて下さい。

2009年6月16日 (火)

函館西部地区の魅力が凝縮 ~はこだて開港ペリーロード~

6月16日(火) 最高気温 15.8℃ 最低気温 11.6℃

函館ペリーロードは、ペリーとともに黒船に乗ってきた士官達の行動範囲を記した古文書を基に考案した散策ルートですが、結果的に函館西部地区の観光スポットほとんどすべてを網羅したようなコースになりました。

Kyoukai レトロな街並みの電車通り沿いから、右折して二十軒坂を登ります。今年で創業130年の洋食レストラン「五島軒」の横を通り、日本最古のコンクリート寺院「東本願寺函館別院」をさらに右折します。ここも有名なソーセージ専門店「カールレイモン」の前を通って、今度は、日本の道百選のひとつ「大三坂」を登ると世界でも例を見ないキリスト教多宗派の教会群が目に飛び込んできます。

ここから、旧函館区公会堂へ抜ける道は、函館西部地区を代表する観光ゾーンで、観光地らしいお店も並んでいます。公会堂周辺には旧イギリス領事館中華会館など、函館を代表する歴史的建造物が立ち並びます。

そして、領事館の向かい側にあるペリー広場では、ペリーの銅像が海に港を見つめて立っています。

スタート地点からここまでゆっくり歩いて約1時間。ここからゴールの外国人墓地までは次回紹介します。

2009年6月11日 (木)

函館開港ペリーロード ~WEBサイト開設~

6月11日(木) 最高気温 17.3℃ 最低気温 14.1℃

函館ホテル旅館協同組合で、「はこだて幕末・開港マップ」のWEBサイトを開設し、その中で、函館ペリーロードのルートを地図上で見ることができるようになりました。

ブログで函館ペリーロード沿いの名所や穴場を紹介したくても、文章だけでは伝わり難かったので、しばらく中断しておりましたが、再開したいと思います。ペリーロードの地図を見ながら読んでいただければわかりやすいと思います。

函館ペリーロードをスタートし、太刀川家の先の角を左折すると「ペリー会見所跡」があります。ペリーはこのあたりにあった有力商人山田屋寿兵衛宅で、松前藩の重鎮と会見したとされていますが、残念ながら今は看板のみの表示です。

この後、ペリーロードでは電車通りを東に1km程進むことになります。電車通りの両脇には、有名・無名の歴史的建造物が数多く立ち並び、初めて訪れた人は数十年昔にタイムスリップした感覚になるかもしれません。

Gousei写真左上は、現在も人が住んでいる”住宅の門と壁”ですが、横のレンガは明らかに大正以前に作られたもの。このあたりには、このような店舗や建物が数多く存在します。さらに進むと景観保存地区となり、有名な相馬株式会社や、現在はホテルとなっている昭和7年建築の旧富士銀行(写真右上)、以前ブログでも紹介した金森洋物館など、大正ロマンを感じさせる建物が並びます。新しい建物も、周辺を意識した配色や外観となっているので、このあたりは街そのものが博物館のイメージです。

この道沿いには、本物の博物館である北方民族資料館や函館市文学館(写真左下)、豪商高田屋嘉平やゴローニン事件の資料が残る北方歴史資料館(同右下)などもあるので、入場しながら散策するのも良いでしょう。有料ですが、複数施設の共通入場券を購入するとお得です。

2009年5月28日 (木)

思わぬ反響!?~函館開港ペリーロード~

5月28日(木) 最高気温17.6℃ 最低気温9.9℃

058函館ホテル旅館協同組合では、「函館開港ペリーロード」を周知させるため、独自にマップを作成すると同時に、ペリーロードのスタート地点近くにある観光案内地図に、函館市の了解を得た上でルートを記入することにしました。

マップはこれから印刷に入るところで、ホームページもまだUPしておらず、もちろんプレス発表も検討以前の段階なのですが、このブログをはじめ、組合加盟ホテルのいくつかのブログで発信した「函館ペリーロード」がテレビ局の目にとまったらしく、何と取材を受けることになりました。

昨日は、業者に委託して観光案内地図に函館ペリーロードのルートを書き入れてもらったのですが、テレビ北海道(テレビ東京系)の取材班がその模様をカメラで映していきました(写真)。函館開港150周年を記念した当組合を含む民間の取り組みを、1ヶ月以上にわたって追いかけるドキュメンタリーだそうで、7月に放映されるということです。

「函館開港ペリーロード」は、函館ホテル旅館組合の創客と迎客のための小さな取り組みだったのですが、思わぬ反響に期待が大きくなってきました。

2009年5月27日 (水)

箱館丸

5月27日(水) 最高気温 20.8℃ 最低気温 10.5℃

011 函館開港ペリーロードのスタート地点から数十メートル、「太刀川家」の向かい側にある埠頭の基部に、大きな帆船のレプリカを見ることができます。

「箱館丸」は、1854年にペリーが「黒船」で函館港に入港した際、函館奉行の命を受けた船大工”続 豊治”が、黒船を元に作り上げた日本最初の洋式帆船です。昭和63年に復元され、現在の位置に”置かれて”います。

レプリカとはいえ歴史的に大変貴重なものにもかかわらず、観光資源として充分に活用されていないのが残念です。新散策ルート「函館開港ペリーロード」策定を機に、これら観光資源の見直しがなされれば幸いです。

余談ですが、昨日、この「箱館丸」から目と鼻の先にある「函館どっく」で火災があり、全国ニュースでも報道されました。私を含め、私の知るほとんどの函館市民は消火後にニュースを見て知りましたが、こんな大きな火事だとは思っていませんでした。

2009年5月20日 (水)

太刀川家住宅 ~函館ペリーロード沿の名所・穴場~

5月20日(水) 最高気温 21.9℃ 最低気温 7.5℃

013 函館開港ペリーロードの出発点、函館臨海研究所から函館ドック方面に数十メートルのところに、函館を代表するレトロな建物「太刀川家住宅・店舗」があります。

国の重要建築物に指定されているこの建物は、一代で財を築いた初代太刀川善吉により建築された土蔵造りの店舗です。一見、和風建築物ですが、近づいて見るとこの時代の函館を代表する和洋折衷の建物であることがわかります。

隣にある緑色の洋館は、四代目善一郎が大正初期に増築したもので、現在も実際に使われています。

明治・大正の建物が、街中に隣接して現存しているのが、函館西部地区の魅力です。

2009年5月16日 (土)

函館開港ペリーロード ~函館西部地区新散策ルート~

5月16日(土) 最高気温 16.2℃ 最低気温 3.3℃

函館ホテル旅館協同組合では、開港150周年を記念して現在「はこだて幕末・開港マップ」を作製しています。その中で、函館に上陸したぺりー艦隊の士官達が、当時散策したとされるルートをもとに、歴史的建造物が集積している函館西部地区を散策する新たなルートを開発し、「函館開港ペリーロード」と命名しました。

008函館ペリーロードのスタート地点は、1854年にペリーが上陸した沖之口番所跡(現函館市臨海研究所・写真)です。沖之口番所とは、18世紀に松前藩が設置した海上交通から税金を徴収する関所のような場所で、ここに上陸したペリー一行はこの近くで開設された”特設市場”で、競って箱館土産を購入したとの記録が残っています。

これから、函館ペリーロードのゴール地点である「外国人墓地」に至る約4kmのルート上にある、歴史的建造物や見所などを紹介していきたいと思います。また、函館ペリーロードは、間もなく函館ホテル旅館協同組合HPにUPしますので、その際はリンクしてご紹介致します。