書籍・雑誌

2023年11月18日 (土)

この一冊 ~怪物に出会った日~

日本人アスリートの中で、おそらく世界的には大谷翔平より知名度が高いであろうプロボクサー井上尚弥。プロ25戦全勝22KO。うち世界戦20連勝中で18KO。試合でダウンを奪えなかったのは1試合のみ。その対戦相手もスパーリングで倒しているという、信じられない記録の持ち主。体重制限が無かった場合の世界中のプロボクサーNO.1と評価されるPFP(パウンドフォーパウンド)で、トップを争う日本人ボクサーに出会えるとは、50年近くにわたって世界のボクシングシーンを見続けてきた私は思ってもいませんでした。

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このボクサーの本当の実力を現したくて、著者がとった手法が、井上尚弥に敗れた選手を取材すること。この長編のノンフィクションの中で、井上サイドからの表現はごくわずか。それ以上に、”モンスター”に敗れた選手の生き様に焦点を当て、いかに対戦に至ったか、そしてどのように敗れていったかを刻銘に刻むことで、井上選手の凄さが強調されています。

一人一人の敗者にドラマがあり、小説的な真実の面白さにもはまって、短時間に読破してしまいました。ボクシングファンではなくとも堪能できる一冊だと思います。マニアの視点から述べたい感想もありますが、詳細には触れません。ご一読の程。お薦めです。

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2022年8月25日 (木)

まさかの休刊「ボクシングマガジン」

そういえば今月、まだボクシングマガジンを読んでいないと思い、”楽天マガジン”で読もうとしたところ発売されているはずの9月号が見つかりません。ネットで検索してみると、何と8月号を最後に休刊になっているではありませんか。

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私がボクシングマガジンを読み始めたのは小学校3年生くらいから。学生時代は本屋で立ち読みし、ここ数年は毎月購入するなど、50年近くに渡ってほぼ見逃したことのない月刊誌でした。最近、楽天マガジンに掲載されることになったのを機に、ネット購読するようになったのですが、それからわずかの期間で休刊になるとは。毎月、千円を超える雑誌を数百円の月額使用料で他の雑誌とともに読めるようになったことで、喜んでいたのもつかの間、休刊になるくらいだったら書店販売に徹してくれたほうが良かったのに。

ボクシングファンというのはかなりコアで、好きな人はほぼマニアレベルです。私のように毎月ボクシングマガジンを楽しみにしていた人も少なくないはず・・・いや、少ないけど好きな人は毎月読んでいたはず。だからこそ65年以上続いた専門誌です。

最近は井上尚也選手が世界的にも評価され、今や知らない人がいないくらいのスターとなったことでボクシング人気も再燃、専門誌にとっても追い風と思っていたのですが現実は厳しいようです。一部マニアが熟読する専門誌に限らず、多くの雑誌が安価にネットで購読できるようになり、気付けば市内の書店も少なくなりました。これも時代の流れなのでしょうか。

ボクシングマガジンにはボクシングに限らず、本の読み方、文章の書き方の基礎を学んだといっても大袈裟ではありません。大変残念ではありますが、これからは残されたボクシング専門誌「ボクシングビート」を購入することになりそうです。

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2022年3月 1日 (火)

この一冊・・・重なるロシアとウクライナ

お気に入りのミステリー作家、米沢穂信氏が直木賞を受賞しました。早速、ハードカバーを購入し読み始めたところ、さすがは受賞作、すぐに引き込まれ短期間のうちに読破してしまいました。

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時代は戦国。一般的には無名ながら実在した武将、荒木村重の盛衰をミステリータッチに描いた時代小説とでもいいましょうか。元々織田信長方の城主のひとりであった村重は、信長に叛旗を翻し敵対するのですが、同盟を結んでいたはずの毛利軍の援軍を得られることなく窮地へと陥っていくストーリーです(もっとも、この課程の中に様々なミステリーが組み込まれているのが本書の読みどころです)。

織田信長は狡猾かつ残忍な手口で勢力を拡大していくのですが、知将として描かれている村重はこのやり方ではいずれ身を滅ぼすと考え、信長とは真逆の、捕虜や裏切り者の人質を切らない温情を見せます。しかし、これが逆に弱腰と家臣らの不信を招き、城内の士気の低下に繋がって敗走の道を辿ることになります。村重は過去の自分の経験から、どんなに立派な城を構えても、どれだけ多くの軍勢がいたとしても士気が低下すると意図も簡単に落城する様を目の当たりにしてきました。それを最も怖れていましたが、自らも防ぐことはできませんでした。

一方、天下人となった信長も、信頼する家臣明智光秀に裏切られ、自ら命を絶つこととなります。

こんな小説を読んだばかりとあって、今起きているロシアによるウクライナ侵攻が、日本の戦国時代と重なって見えて仕方ありません。プーチンが信長で、追い込まれているウクライナの将が荒木村重。ただ、報道で知る限り異なっているのは、士気が高いのはウクライナ軍の方で、プーチンの思う壺と見られていたこの戦いは目論見通りには進んでいないようです。ロシアの国民感情を無視した戦争には、意外な結末が訪れるのではと思う次第です。

こんな見方が出来るのも、足下平和な現代日本に住んでいるからこそ。キエフ市民がそうだったように、ある日突然日常が失われることがあるや知れません。世界平和を願うところです。

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2017年12月 8日 (金)

この作家

江戸川乱歩、筒井康隆、鈴木光司、山﨑豊子、司馬遼太郎、天童荒太・・・。小学生以来、作品が面白く、何冊も読ませていただいた私が好んだ作家です。先月、この面々に新たな一人が加わりました。

2017yonezawa出張続きだったこともあり、久しぶりに平積みされている文庫本をセレクト。「半沢直樹」や今話題の「陸王」の作家で脚光を浴びている池井戸潤の書籍に惹かれましたが、その並びにあった本の帯に「史上初ミステリー部門2年連続三冠」と書かれたのが目に留まりました。手に取ってみると、その本はミステリーの短編集。飛行機に乗っている間などにに丁度良いと思い購入することに。タイトルは「満願」。これが米澤穂信との出会いでした。

恥ずかしながら私はこの作家を知りませんでしたが、あっと言う間に引き込まれ、移動中と就寝前は常に読書の時間となりました。初めて「満願」を手にとってから、わずか半月で4冊目。文庫本では飽き足らず、ハードカバーにも手を出しました。数々の賞を受賞している、知る人ぞ知る作家ですが、面白いのは同じミステリーの分野でも、同じ人が書いたとは思えないテーマや描写。

まだまだ読み足りず、この年末は読書の時間が増えそうです。

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2016年7月13日 (水)

この一冊

久しぶりに新聞広告に惹かれて、書籍を購入しました。

Kaikyakuそのタイトルは「どんなに体がかたい人でも、ベターッと開脚できるようになるすごい方法」という長い名前。でも、興味を持つ人は少なくないと思います。私は子供の頃から体がかたい方で、今では開脚どころか前屈も45℃くらいが限界。しかし、個人差はあるにせよ、関取の股関節は皆、異常に柔らかいように、トレーニング次第では誰でもできるのではないかと、長年、漠然と思っていました。そこに現れたこの本。同じように思っていた人がきっといたからこそのベストセラーです。

さて、この本によると4週間で開脚して肘が前に付くようになるとのこと。4週続けるストレッチと、1週ごとに変わるプログラムがあるのですが、現在、購入して丁度1週間。まだ、目に見えた変化は現れていません。ちなみに、私に似て体かための次男も同じように取り組んでおり、こちらは少し柔らかくなったような気がするとのこと。果たして4週間後にどうなるか。最近、伸び悩みぎみのマラソンのタイムにも好影響が出ることを期待する五十路のオヤジです。

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2016年4月 8日 (金)

ランチパスポート函館

Dsc_0241昨年来、全国各地で発売され、多くのメディアにも取り上げられ、大きな話題となっている「ランチパスポート」の函館版が、先月25日に限定販売されました。私、恥ずかしながらこのような情報に疎く全く知らずにいたのですが、3月26日の新幹線開業日早朝、函館駅での出迎えイベントに参加した際、同業者からこの話を聞き、駅の本屋にまだ貴重な在庫があるとのことで、オープン仕立ての駅書店で運良く購入することができました。

観光客向けの本ではないので、市内至る所、私の家の近所のお店も複数出ており、大変便利。それ以上に、瞬く間に全国展開されるだけあって、そのお得さ加減に驚きました。曜日や数量など限定されているものもありますが、通常700~1500円くらいするランチ(営業時間中OKのものもあり)が、パスポート提示でいずれも税込500円で、3ヶ月間1店舗3回まで使えるというのです。これがわずか1000円余りで買えるのですから、1冊あたり数十万円お得というのもあながち誇大広告でもありません。私のように、昼食の95%以上が外食というビジネスマンには何ともありがたい1冊です。

中に掲載されているお店や食べ物についての感想は、様々なブログなどで紹介されているので、別な観点から私見を述べたいと思います。購入後、3件ほど掲載されているお店でランチを頂きましたが、いずれの店もこのパスポートを持ったお客さんで大繁盛でした。店側としては、お客さんが多すぎても利益率が低下して困ることもあろうかと思いますが、やり方によっては費用対効果絶大の広告になります。

特に、あまり知られていない住宅街の一角にあるような個人経営のお店などでは、知られるだけで顧客開拓に繋がります。私が行った中でも、割引としてはその店通常の割引と大差はなかったものの、家の近所で味もまずまず、知ってはいたものの駐車場が無いものと勝手に思っていたのがあることがわかり、今後、パスポート無しで間違いなく利用することになると思います。

一方、おそらくこのパスポートを作るにあたり、企画側は市内ほとんどの店に打診したものと思いますが、効果を感じられず、またはこのパスポートの価値を見出せず、断ったり、知らずのまま営業を続けている店の多くは、この間または永続的に大きな負の影響を受けるはずです。特に市民を対象とする飲食店は、このパスポートを持った人が3ヶ月の間、メリットを得ようと掲載店を回る分、確実に売り上げが落ちるはずです。それくらい、パスポート掲載店は多くの人で賑わっています。私もそれほど多くないにせよ、通常昼食を食べる店に行く割合は3分の2くらいに減ることになるでしょう。加えて昼ごはんのレパートリーは3ヶ月後、間違いなく増えているはずです。

先日、パスポートに掲載していない、月1くらいで通う駅近くの飲食店で食事をした際、店の主人が「新幹線が開業してもさっぱりだよ」と、呟いていましたが、「そのせいではありませんよ」と、心の中で返答しました。商売、何事も目ざとくいかないと。自戒をこめて・・・。

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2014年4月16日 (水)

マイバイブル

Dsc_1587 何度も読み返すような、自分のバイブルといえる本をお持ちでしょうか。前職、株式の運用を仕事としていたときには、いくつか感銘を受ける書物に出会い、マイバイブルとしていました。その中でも「マーケットの魔術師」という本は、株の運用のみならず、すべての勝負事に対する考え方の教科書として、未だ自宅の本棚に収まっています。一番大切なのは、ロスカット、生き方でいえば、間違ったときにその間違えを認め、方向転換することが大切であるということが、天才と言われる人たちの運用の実例をもとに記されています。

10年ほど前までは、よく自己啓発的な本も読んでいましたが、さすがこの年齢になると、啓発よりも、よりリアリティのある書物を手にすることが多くなりました。経営者となってから、P・F・ドラッガーにも影響を受けましたが、のめり込むところまでは行かず様々な経営指南本のうちのワンオブゼム。数多くの興味深い本、印象に残った本こそ読んでいますが、生き方のバイブルとなるような書籍には、今思えばしばらく出合っていませんでした。

Dsc_1588 今年に入って、例年以上に札幌への出張が多くなり、札幌までのJRの乗車時間も伸びたため読書の時間も増えました。先日、いつものように函館駅構内の書店で今日はどの本を読んでいこうか物色していたところ、平積みされているハードカバーの中に、15万部突破という手書きのアピール文が添えてあるのが目に止まりました。タイトルは「覚悟の磨き方」。決して軽そうな本ではありません。その下に「超訳 吉田松陰」と書かれています。幕末の長州武士の一人として名前こそ知っていますが、歴史に詳しい人か長州人でなければ、どんな人物か詳細に説明できる人は少ないのではないのでしょうか。

興味を持って中を少し読んでみました。以下、引用です。

『松陰からの学び一 ~動きながら準備する~ やろう、とひらめく。 そのとき「いまやろう」と腰をあげるか、「そのうちに」といったん忘れるか。やろうと思ったときに、なにかきっかけとなる行動を起こす。それができない人は、いつになってもはじめることができない。むしろ次第に「まだ準備ができていない」という思い込のほうが強くなっていく。 いつの日か、十分な知識、道具、技術、資金、やろうという気力、いけるという予感、やりきれる体力、そのすべてが完璧にそろう時期が来ると、信じてしまうのだ。 だが、いくら準備をしても、それらが事の成否を決めることはない。 いかに素早く一歩を踏み出せるか。いかに多くの問題に気づけるか。いかに丁寧に改善できるか。少しでも成功に近づけるために、できることはその工夫しかない。 よく行動する人は、知識は必要最低限でいいと考える。 なぜなら実際に動く前に、わかることなんてほとんどないと知っているからである。だからよく失敗する。だがそれで「順調」だと思っている。 そのように私たちの脳は、自分の行動をうまく正当化するように作られている。 小さくても「一歩を踏み出す」という行為さえ続けていれば、「なぜこれが正しいのか」脳が勝手に理由を集めてくれる。 吉田松陰は、行動につながらない学問は無意味だと考えた。 大切なのは、不安をなくすことではない。 いかに早く、多くの失敗を重ねることができるか。 そして「未来はいくらでも自分の手で生み出すことができる」という自信を、休むことなく生み続けることなのである。』

今、自分が取り組んでいることと重ねて、この文章がすっかり気に入ってしまい購入を即断しました。この本は、短期間に後の総理大臣2名を輩出した松下村塾の講師で思想家の吉田松陰が残した名言を、現代風に「超訳」したもので、一つ一つは短いながらも心に響く言葉です。新たなマイバイブルとして、自宅の書棚に並ぶことになります。

吉田松陰なる人物が、すっかり気になってしまった私は今、尊敬する作家、司馬遼太郎の「世に棲む日日」を購入し、吉田松陰の人となりを学んでいるところです。

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2013年12月 5日 (木)

この一冊

Dsc_1376先日、札幌出張からの帰りに電車の中で読む本を探そうと本屋に立ち寄ったところ、平積みされている中の一冊に目が留まりました。何故かというと、本の帯にサッカー日本代表の本田選手や元日本代表岡田武史監督らの写真が載っていたからです。私が好きなサッカー関連のノンフィクションものかと思い、良く見ると「運命を変えた33の言葉」というタイトルが。別な意味で興味を覚え、早速購入しました。

これが大当たりで、久々に心の奥に響く内容でした。最近、自己啓発的な本は飽きた?こともあってあまり手にしなかったのですが、一流の結果を残している人達の生き様には啓発を超えた感銘があります。この本、NHKの人気ドキュメンタリー「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組の取材班が、取材の中で彼らの取り組み方に驚愕し、発する言葉の奥深さに感動して、画像のみならず文章としてより多くの人達に知らすべく書籍化されたものに違いありません。

この本に登場する33名は、スポーツや芸能分野の誰もが知る人達ばかりではありませんが、芸術や文化、医療や福祉、教育、あるいはビジネスや1次産業等の広きにわたって、その道で突出した結果を残している人達の取組みと、印象に残った発言が記されています。すべての人達に共通するのが、自分の仕事に対する向き合い方が尋常ではないこと。だからこそ凡人達の数段上の結果を残せているのでしょう。分野は違えど、自分もこうならなくてはならないと思わせる本です。

印象的だったのは、前記岡田元監督の「ある意味、結果を残す人って限られているんですよ。共通項はどこにあるかと考えると、それはやっぱり、その現場に真剣に向き合っている、必死になってやる、だめならしょうがねえやと腹をくくってる、それぐらいしかないんじゃないかと。」という言葉。レベルは遥かに違えど、全くもって共感しました。

函館までの3時間余りで読破したこの本、実は先に出た「人生と仕事を変えた57の言葉」という本の姉妹版だと知りました。こちらは一流と呼ばれる人達がある”言葉”によって今の立場を築いたことが紹介されているのですが、こちらも先日購入し現在、暇を見て読んでいるところです。

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2013年10月30日 (水)

話題の書

一部関係者や興味関心のある人の間で話題になっている原発関連の本があるというので、早速購入して読んでみました。「原発ホワイトアウト」と題するこの本は、いわゆる評論本ではなく小説です。

Dsc_1298なぜ話題となっているかというと、この小説の著者が霞ヶ関で働く現役キャリア官僚であることもさることながら、実在の人物をモチーフに現場にいなければ分からないような内容が、実にリアルタッチに描かれているからです。もちろん小説なので、多分に脚色はあるでしょうが、原子力村と政治家、そしてそれに関わる官民の癒着の構造がこの本に書かれている通りであっても全く不思議ではありません。一読の価値ありです。

菅直人元首相がツイッターやブログで紹介するなど、知る人ぞ知る一冊で売れ筋のはずですが、知る限り書店の上位ランクには入っていません。これも何らかの圧力かと思ったりして。当ホテルの本棚に置いておきますので、ご宿泊の方はご自由にお読み下さい。

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2013年5月27日 (月)

経済ニュースを疑え

先週、出張の移動中に読む本を探していると経済誌ダイヤモンドの「経済ニュースを疑え」という表題が目に止まりました。久々に購入することになったこの週刊誌の自戒を込めた内容は、期待に違わず読み応えのある内容でした。

Dsc_1034経済誌や新聞のトップを飾るような”スッパ抜き”の記事は、企業の広報担当者のリークによるものが多いといいます。既にこの時点で発信者側の意図に嵌っている訳ですが、このような情報を得るために、記者はたとえ正論であっても企業に対する批判的な記事は書きにくくなります。また、人手不足と売上げ優先のため、裏を取る作業も記事を書いた記者の裁量に任せられることも多いといい、事実、有力紙のトップを飾った記事で、未だ実現していないビックニュースがいくつも例として上げられていました。

売上げ優先といえば、経済誌が株の特集を組むとだいたい相場は終わると言われているそうです。と、いうのも株式市場が活況を呈している時に株の特集を組むと売上げが伸びるからで、既にその時点で株式市場はピークを迎えていることが多いのでしょう。2007年9月、リーマンショックの直前にダイヤモンドでは「太鼓判」の見出しのもと資源株特集を組み、程なく相場は資源株もろとも暴落したことが、自虐的に扱われていました。そういえば、最近株を題材とした週刊誌の記事が多いですよね。

経済ニュース以上に、政治のニュースは疑う余地は大きいでしょう。先般、橋下大阪市長の慰安婦発言問題が大きく扱われましたが、”失言”の何倍も現政権の矛盾点をつく正論を述べていながら、それは全く取り上げられず、どの局のニュースもワイドショー張りに演出さながらの報道をしていることに嫌悪感を感じました。SNSが急速に発達している現代、歪んだ報道は正されるものと思ってましたが、逆に煽る方向に利用されているようにも感じられます。橋下市長の発言を擁護するつもりはありませんが、政府要人のびっくりするような問題発言が、全く扱われずにうやむやにされているとの話も良く聞きます。メディアや政権を敵に回すと消されてしまうのでしょうか。OさんやSさんのように。

自らが関わっていることで誤報を目にすることもありますが、身近な地域のニュースも常に疑って見るようにしています。

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