自粛過剰?
選抜高校野球大会が中止となってしまいました。無観客でも大会が開催されれば、娯楽に対する極端な自粛ムードを和らげるきっかけになると思っていたので残念でなりません。また、その昔は高校球児で、現在も高校球児の息子を持つ親の立場から、出場を決めていた選手とその関係者の無念は如何ほどかと思うと胸が痛みます。
年初に記した懸念が、思わぬ形で現実になっています。我々観光業界は、先が見えない惨憺たる状態で、特にその依存度が高い当市は全国的にも注目を集めているようで、昨日も日本経済新聞の一面にその惨状が記されていました(写真)。唯一の救いは、リーマンショックを超えるような景況感の悪化による投機資金の急速な収縮が、函館市内の無尽蔵のホテル建設ラッシュに歯止めをかけてくれそうなことです。おそらくこの先、インバウンドの増加を当て込んで、近年、俄かに進出してきた民泊や、コンドミニアムなどの簡易宿所は経営が成り立たなくなり、早々に撤退してゆくことでしょう。
もっとも多少供給過多が改善されるからといって安心できるものではありません。この状態があとひと月も続けば、資金に余力のない中小事業者も経営の危機に見舞われかねません。かく言う当社も、万一に備えて、かつて借入れたことのない運転資金を調達すべきか検討しているところです。それほどこのコロナショックの影響を深刻に受け止めています。怖いのは病気そのものよりも、それに過剰に反応する人の心理です。
仮に病気の終息が見えても、インバウンドが戻り始めるのは半年後。昨年並みに戻るのには2年を要すると覚悟しています。逆に病気発症件確認数が緩やかのまま、自粛期間がさらに引き伸ばされるようなことがあれば、その影響はGWにまで及び、桜とビッグアーティストのライブで一息つけることが叶わなくなる可能性も出てきます。それどころか五輪消滅も本格的に議論されることになるでしょう。そうなればこの観光都市はそれこそ緊急事態です。今はそれくらいのことまで覚悟しなければならないと思っています。
世の中もこのコロナショックの影響が尋常ではないことを察し始めたようで、今日も株価が大幅に下落しています。さらなる値下がりが危機感となって、有効な対策が講じられることを願うところです。
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