猛威これから?
連日、新型コロナウィルスによる感染拡大のニュースが報じられ、様々な情報が錯綜しています。その中で確実に分かってきたのは、その感染力の高さです。本日中にも感染を診断された人だけで1万人を超えるのは確定的で、2003年のSARSの比ではないことは誰の目にも明らかです。政府のチャーター便で最初に搭乗した日本人の中に3名もの感染者がいたということは、その罹患率は2%近く。人口1100万人の武漢市に当てはめると、20万人近くが感染していると考えても不思議ではありません。
事実、新型コロナウィルスの感染力は、約100年前に大流行し世界で5000万人もの死者を出したスペイン風邪をもしのぐというデータを提示する科学者もおり、世界的な感染拡大がこのまま収まるとは思えません。幸い致死率はそれほど高くはないようですが、それでも世界経済に与える影響は、これから拡大していくものと思って間違いないでしょう。
世界のことは語れませんが、これから深刻になるであろう当地観光業界への影響については、考えたくはなくても想像がつきます。春節期間中、ほとんど無かったインバウンドのキャンセルですが、これから先、札幌雪祭り前後に入っていた中国からの予約キャンセルは予想通り増えてきました。欠航する航空機が増加する中当然のことで、現在入っている中国人観光客の予約はすべて無くなるものと覚悟しています。個人客のみの当ホテルなどは、まだかわいいもので、団体客を受け入れている大型のホテルではこの先2ヶ月、数百名単位のキャンセルが既に入っているところもあると聞いています。
ただ、最も心配しているのは目先のキャンセルではありません。春節の期間中、当ホテルに限らず、市内いや国内の宿泊施設の多くには目立ったキャンセルは無かったはずです。それもそのはず、中国からの団体旅行やツアー旅行が禁止になったのは春節が始まった後のこと。多くの中国からの観光客は既に入国した後なのです。当然、ウィルスの発生源となっている地域からの観光客、そして一定数既に感染している人たちも入国済みで、症状のでないまま多くの宿泊施設に泊まり、全国各地賑わう観光地を訪れていることはほぼ間違いありません。
ウィルスの潜伏期間は数日から2週間らしいので、最悪の場合、ちょうど札幌雪祭りが開催されるころ、国内のそれも日本人の新型ウィルス感染者が急増するのではないかと懸念しているところです。100年前とは違い、マスクや消毒液など予防手段が発達している一方、人々の動きははるかに広範囲に活発化しています。どう転ぶか素人目にはわかりません。
先日、ある医療関係者と話をしたところ、もし函館市内で感染者が出た場合、隔離できる施設は市立病院のみとのことでした。1名2名ならともかく、複数の患者が出た場合は対処のしようがないようです。これは当地に限らず、全国どこも同じ状況でしょう。
このたびの新型コロナウィルスの、我々観光業界へ与える影響は小さくありません。私の周囲にも、出張すら恐れるビジネスマンが増えてきました。世界的に旅行意欲が減退するのは避けられないでしょう。SARS騒動の時、落ち着くまでに半年くらい要した記憶があります。少なくとも同程度の覚悟が必要ではないかと感じている次第です。
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