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2019年12月 7日 (土)

入込増宿泊者数減 ~函館市観光客入込推計~

昨日函館市の今年度上期観光入込客推計が公表されました。新聞報道では3年ぶりに増加に転じたことが強調されていますが、細かく見ると鵜呑みにできない点も散見されます。

今年度上期(4~9月期)、函館市への観光客入込数は18万8千人(5.8%)程増えました。ただ、このうち若松埠頭暫定利用開始によるクルーズ船の増加による入込増が約13万人。また、昨年9月胆振東部地震により極端に落ち込んだ反動も13万人あり経済効果的な体感は横ばい、もしくは微減といったところでしょうか。クルーズ船の観光客は、宿泊を伴う観光客に比べ地域にお金を落としません。

外国人の入込もクルーズ船の影響が色濃く出ています。大きく伸びているのはアメリカ、中国、そしてその他に分類される地域の外国人です。この多くはクルーズ船観光客と見て良いでしょう。その他の国々は軒並み数字を落としています。また、”大票田”台湾の落ち込みをエバー航空ストライキの影響と論じていますが、それだけではありません。以前も記した通り、台湾客は昨年度下期から減少傾向が見られており、当ホテルにおいてもエバースト以前から大幅な落ち込みが見られ、その傾向は現在も続いています。

鉄道による入込が増えているのには意外感がありましたが、これは絶好調だった10連休のGW期間中の利用と、昨年9月の反動で説明がつくと思います。宿泊者数が減りながら延べ宿泊人数が増えていることについて、宿泊数が伸びたからと結論づけていますが、どうも単月レベルで特殊要因があったのだろうとデータ上では見てとれます。傾向として続いている訳ではありません。また、昨年データに無かった新設施設が加わったことで、データの持続性にも疑問が生じています。細かくは申しませんが、当地に限らず観光のデータは宛にならない点が少なくありません。

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さて、何を申したいかというと、我々宿泊業界にとってはこの上期、良くて横ばい実質微減の中、昨年上期に無かった2棟の大型施設と多数の小規模簡易宿所の増加により、個々の施設レベルでは報道されない厳しい対前年マイナスとなっていることです。そして大型の宿泊施設の開業はこれから本格化していきます。延べ宿泊客数が5%や10%伸びたとしても、既存施設はとても前年レベルを維持できない供給増加時代が始まるのです。

一頃、観光公害が問題となった京都では、宿泊施設が増えすぎて、行政は逆に規制を強化したことで簡易宿所の廃業が増加しているとの報道を目にしました。当地の同業は、インバウンドバブルは終了したと言っています。バブルの終了は崩壊を意味します。函館のホテル建設バブルはこれからどうなるのか。私の目からは、大変不安を感じる今上期の観光入込客推計でした。

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