変わる函館駅周辺の景色
現在、函館駅を中心に半径500mの範囲で、6棟ものホテルが建設中です。そのほとんどが200室超、10階建て以上の高層のものなので、人口30万人にも満たない地方都市の駅周辺の景色は、間もなく大規模再開発でも行われたかのように一変することでしょう。
今月閉店する棒二森屋デパートのアネックス館は当面残ることになったようですが、本館はすぐに解体され、ここも高層マンションに建て替えられる予定のようです。元々、比較的高い建物が少ない中、中心街の空洞化で空地の目立っていた函館駅周辺は大きく様変わりすることになります。
一見、景気の良い光景に見えるかもしれませんが、我々既存ホテルとしては来るべき大競争時代に戦々恐々とならざるを得ません。インバウンドが増加しているとはいえ、新幹線開業などこれ以上の好材料が見えない中、宿泊キャパが2割増えても宿泊客数が2割増やすことは容易なことではありません。昨秋の地震による客足の落ち込みからは比較的早く回復したように、災害などでの落ち込みは必ず回復するものの、供給過剰は長きにわたって尾を引きます。
もっとも、これは何度も経験していることです。今から十数年前、全国に展開しているビジネス系チェーンホテルが数多く当地に進出してきました。さらにその十数年前、1990年代バブル末期には函館に少なかった大型ホテルが管内外資本で函館駅前に複数建設されました。その後、リーマンショックやバブル崩壊があり、特に地元資本の小規模施設が次々と淘汰されていきました。
間もなく同じことが繰り返されようとしています。しかしこれは資本主義、敢えて言えば市場原理主義社会の中で生きていく上では仕方のないこと。ここを生き抜くのも経営者の冥利だと思うしかありません。
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