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2018年2月 2日 (金)

次の一手(1)

今から約10年前、リーマンショックに端を発した世界的な恐慌は、当地観光業界にも壊滅的な影響を与えました。特に我々宿泊業界は、リーマン前のプチバブルによって余ったお金が、将来新幹線がやってくる地方都市に流れたことで施設が過剰なっていました。そんな環境下での急激な観光客の落ち込みで、倒産や廃業・転業を余儀なくされる同業者が後を絶ちませんでした。

R311全国にチェーン展開するビジネスホテルや、大型ホテルの進出が相次いだ中で、当ホテルのような古く小規模な昭和のビジネスホテルは、まともに戦っていては勝ち目はないと考え、どん底だった2009年、私は大きく方向転換することを決意しました。ターゲットを家族層に絞り、当時進出してきたホテルには無かった定員4名のファミリールームや大きな和室を、シングルルームの替わりに創る投資を行いました(詳しくはこちら)。

R3082010年の改装後、東日本大震災が追い打ちを掛けたものの、この投資が正しかった証として、その後ホテルの売り上げはV字以上に回復していきました。目論んでいた家族層はもちろんのこと、震災後に増加著しかった外国人観光客に和室やファミリータイプが好まれ、2014年以降も再度のリニューアルを行ってその恩恵を確実に享受できたものと思っています。リーマンショック前、シングルルーム中心に45室、典型的な昭和のビジネスホテルだった当ホテルは、見た目はともかく、38室ながら3分の1以上が定員3名以上のニッチな駅前ホテルに生まれ変わりました。

一昨年、函館は新幹線開業と順調なインバウンドの増加により、史上最高の観光客入込を記録しました。築四十数年経過している当ホテルも、まさかの開業以来最高の売上を計上することになりました。開業2年目となった昨年も、懸念したほどの反動は無く、一見、函館観光は順調のように見えます。しかし、現場のイメージは異なります。

特にオフシーズン。11月頃から対前年の落ち込みが目立ち始め、当初は想定内と思っていたのが、徐々に落ち込みの大きさに懸念を抱くようになりました。一番の懸念材料が、ついにインバウンドが目に見えて減少に転じてきたことです。1月だけで見れば、昨年は春節がかかりやむを得ないものとも判断できるのですが、今年の春節がまともに入る2月もどうやら昨年を大きく下回ってきそうな勢いです。まあ、昨年度が異常値であると認識していれば、これも仕方のないことことですが。

おそらく今年は各月、対前年を下回ることが常態化し、少なくとも大きく上回ることはないでしょう。今年に限らず来年以降も。そのような中、函館には現在建設中も含め、6棟もの大型ホテルが進出予定です。当然彼らはインバウンドを主要ターゲットとしており、既存ホテルとは異なり、複数名宿泊できる客室を数多く揃えてくることでしょう。すなわち、ここ数年、ニッチ分野で比較的優位だった当ホテルの特色は目立ったものでは無くなるのです。

さらに、景気サイクルからいっても、いずれ目に見えた不景気が訪れることでしょう。新設ホテルが出揃う東京オリンピック以降も、順調にインバウンドが伸び続ける保証もありません。そんな中、昭和の小さなホテルは生き残れるのか・・・。唯一生き残れるのは強いものでも、賢いものでもなく変化できるもの。その言葉を信じ、次の一手を準備しています。長くなるので、続きは次回に。

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