栄枯盛衰
函館観光が好調です。例年落ち着く9月連休後も、今夏オープンした函館アリーナやフットボールパークでの中規模コンベンションや全道レベルのスポーツ大会などがあり、嬉しい悲鳴を上げているところも少なくありません。
特に中心部のホテルは、札幌など大都市圏ほどではないものの外国人観光客が下支えとなり、最盛期の8月はもちろん、グリーンシーズンを通じて例年と比較しても高い稼働率となったところが多いようです。団体客を多く受け入れる大型旅館の一部では、前年を割っているところもあるとは聞きますが、新幹線開業前年、北陸の勢いに押されても仕方がないと考えていたところが、嬉しい誤算です。
全国の宿泊施設の方々の話を聞くと、大幅に伸びている外国人観光客も地域によって濃淡があり、主に東京⇔大阪間の黄金ルート、札幌、福岡などの大都市圏、さらには全国的に名の通った観光都市に集中しているようです。場所によっては今何が起きているのか他人事のように聞く観光関係者や、主要観光地と少し離れているだけでインバウンドに恵まれていない観光地もあるようです。函館は幸い蚊帳の”中”の恩恵を受けているといえます。
落ち込みも覚悟した本年が好調で、この勢いのまま北海道新幹線がやってくると、この繁栄が当面続きそうですが、こんな時こそピークを迎えているのが世の常です。思えばわずか6、7年ほど前、新幹線開業期待から新たな宿泊施設が増えたところにリーマンショックがおき、回復しかけたところに東日本大震災。これでもかという災難の中、複数の同業が消えていきました。そんな先が見えない最悪の時期こそまさに大底でした。そこで、知恵を絞り、変化しながら生き残った企業が今、果実を得ているのです。
そして足元も先も明るい時こそ気を引き締めなければなりません。市内には既に複数の大型宿泊施設の建設計画が明るみになっており、続くであろうと期待している中国人観光客も、日本の1990年代初期同様、危険信号が灯っています。加えて言えば、地震、噴火、ウィルス、風水害と予想出来ないような災害は、時を選ばずにやってきます。
そんな訳で、浮かれてしまいそうな心をじっと押さえ、先を見据えた投資を今のうちに行っていこうと考えています。良い時期はそう長くは続きません。
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JR北海道が18年に経営破綻するという話がありますが、実際のところどうでしょうか?
函館駅や旭川駅の利用者数などどんな感じですか?
投稿: ダンゾウ | 2015年10月 1日 (木) 06時15分