温度差まちまち ~夏の函館観光動向~
函館観光のトップシーズンも終盤を迎え、最盛期の動向を表す統計の数字も公表されはじめました。全体的にみるとやや伸び悩みの印象。好材料が目白押しだった昨年の同時期と比較すると、前年割れの数字が目立っています。もっともこれは当初から予想されていたこと。一部大型の施設からは団体の落ち込みが目立つとの声も聞こえていますが、台湾との国際線定期便化から1年が経過したこともあり、高いレベルからの反動減と見るべきでしょう。
一方、駅周辺の宿泊施設では好調が持続しているところも少なくありません。幸い当ホテルもその仲間で、トップシーズンである7~9月については、昨年、特需要因多数で好調だったことからマイナス予算を組んでいたのものの、蓋を開けてみると想定外の前年超え。足元の好調さから逆に先々に不安を覚えながらも、十数年来とも言える良い夏となりました。
要因としては、春先に行った大規模リニューアルが功を奏した部分が大きいのですが、底辺を支えたのは外国人観光客の増加です。函館の外国人観光客は数字上圧倒的に台湾人が多いのですが、彼らの多くは団体で動き、限られた大型宿泊施設に集中するため、当ホテルでは然程多くはありません。伸びているのはタイ、シンガポールなどの東南アジア圏。気付けば台湾、香港を抜いて比率でも上位を独占するまでになりました。全国的にもこれら国々の増加が目立っているようで、観光ビザ要件の緩和が大きな効果を上げているようです。また、中国本土からの観光客の回復も一助となっています。
更に、平日のビジネスユースも思いの他伸びています。これは、ここ数年当ホテルと同等規模のビジネスホテルの多くが過当競争から転廃業し、一時的に需給が引き締まる中、景況感が回復した結果なのかもしれません。
このまま好調を持続し、1年半後の新幹線開業で一段高となれば言うことは無いのですが、水物の観光業界、そんなに甘くはありません。先の展望については、別の機会に譲りたいと思います。
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