青函トンネル260km走行実現へ
・・・と言っても、1日1往復限りなのですが。
このニュースが大きく扱われるのは、おそらく北海道と青森県くらいだと思います。3年後に開通する北海道新幹線、新青森⇔新函館間の、一般的にはあまり知られていない問題点として、青函トンネル内の速度制限というものがあります。青函トンネルは新幹線開通後も三線軌条で貨物列車を走らせるため、新幹線が高速のまま走るとすれ違い時の風圧で荷崩れなどの問題が指摘されています。これを回避するための最善の策が、トンネル内での減速運転となるのですが、これでは新幹線効果が半減してしまうというものです。
あまり話題にはせれていませんが、現函館駅⇔現青森駅間を考えると、現状特急で1時間50分程。何度もブログで指摘している通り、現函館駅と新函館駅は約18kmも離れているため、接続列車で15~20分かかると言われています。新青森と現青森駅の移動も5分程度。減速運転では新幹線開業後、新函館⇔新青森間は約1時間。乗り継ぎに要する時間(新駅で各々10分程度)も考えると、現函館駅と現青森駅の移動時間は新幹線が開業してもほとんど変わらないことになります。これでは、両地域が期待する青函経済圏など絵に描いた餅になってしまいます。
北海道新聞に掲載された記事によると、ダイヤ調整によって午前中に2時間ほどの新幹線専用枠を設けることで、1日1往復に限り減速させずに運行させるというものです。これによって、新函館⇔新青森間は減速運行時より18分短くなるということです。可能であれば、今後もダイヤ調整により、減速無しとはいかなくとも、時速140kmといわれる制限速度より速く走れる時間帯を設け、新幹線開業効果をより大きいものにしてほしいものです。
ちなみに現行約5時間半かかる東京駅⇔現函館駅間は、青函トンネル内減速運転で4時間20分程、減速無しでは約4時間。仙台駅⇔現函館駅間は、現行約4時間が減速運転では2時間50分、減速無しで約2時間半となる試算が出ています。
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齋藤さん こんばんは!
僕は「北海道新幹線」は「函館・新函館」で終わり、札幌延伸は不要の立場です。
「青函トンネル260㎞走行」の必要性は全く理解できません。
乗客は全て、早さをもとめるのでしょうか? 僕は違うと思います。
それより、昭和36年3月23日「吉岡斜坑の掘削開始」で始まった「青函トンネル」、50年以上経過しました。
維持管理は大丈夫なんでしょうか? 吉岡海底駅、今迄以上に凄い海水が、流れ落ちていました。
全くの素人ですから、“余計な心配するな”と言われればそれまでですが。 津軽海峡の活断層も話題になっています。
不安で不安でたまりません。
青函連絡船の復活(洞爺丸を教訓。乗客車両は乗せません)は検討の余地ありと思います。
投稿: 宮 | 2012年12月11日 (火) 19時41分