« 次代のエース | トップページ | 東南海の恐怖 »

2012年12月 5日 (水)

百聞は一見に・・・九州新幹線

Dsc_0656先週、新幹線開業に向けた観光業界の取組みを勉強するため、開業先進地である九州に出向き、視察も兼ねて博多から鹿児島へ新幹線で移動しました。JR九州の関係者や指宿の有名旅館の社長からレクチャーを受けたのですが、新聞やセミナーなどで得ていた新幹線開業後の知識とは少し異なる印象を受けました。

私のイメージでは、昨年九州新幹線鹿児島ルート全線開業後、当初は東日本大震災の影響で開業効果は小さかったものの、逆に観光嗜好が西に向いたため、いち早く立ち直り、開業に合わせた集客に積極的に取り組まなかったごく一部の観光地を除いて、観光業界の活況は九州全土に及んでいるというものでした。しかし、実際に話を聞くと、新幹線効果があったのは鹿児島や熊本など沿線中心で、その他の地域は恩恵が少なかったということです。大分県の別府市が対前年で観光客の入込を落としていたのは聞いていましたが、観光都市長崎も前年割れ。特に当市向けのJR観光パッケージ商品は前年比で30%も落としたというのは意外な話でした。

観光客の増加でテレビなどで全国的に取り上げられた鹿児島の温泉地「指宿」にしても、昨年度の観光客入込数は、篤姫ブームに沸いた2008年度に届いていません。対前年で70%も宿泊客が増えた月もあるというのは、前年に水害などがあった上、開業前の”行き控え”で、観光客の入込が極端に落ち込んだ反動によるところも大きいということです。函館も新幹線開業への期待は大きいところですが、その前年や前々年、北陸新幹線の先行開業などもあって相当な落込みを覚悟しなくてはならないかもしれません。

もっとも、その指宿の観光関係者の話でも、新幹線の開業効果は予想を遥かに越えていたといいます。開業前は前年の落込みもあって、新幹線開業で本当に観光客が戻ってくるか懐疑的だったようですが、想定外のV字回復で、前年削減した人手が逆に足りなくなり、繁忙期には悲鳴が上がるほどだったようです(羨ましい)。指宿市の昨年2011年度の宿泊客数は全体で対前年で15%増、それでも2008年度に比べると20%少ない水準ですが、震災直後は当然マイナスで、繁忙期の受入れ余地を考えると、やはり数字以上の回復ではあるようです。事実、今年度最初の四半期も二桁の伸びを示し、昨年大幅な伸びを見せた夏場以降はさすがに頭打ちになっているものの、高い水準をキープしています。

Dsc_0673 その指宿観光の原動力ともなり、観光施策の成功例として有名になった観光列車「指宿のたまて箱」にも乗車してきました。鹿児島市から指宿市までは50km弱。この間を走るローカル線に、JR九州はこの”観光特急”を導入しました。竜宮城伝説をモチーフに旧式の普通列車を改装。錦江湾と桜島が眺められるように、海側の座席を窓向にしたり、レトロな内装に加え、ここだけしか買えない車内販売などがうけ乗車率は80%超、週末などは未だ予約が取れないと聞きます。もっとも、この列車は3両編成で定員が90名。それも人気が予想以上で1両増加してのもので、この希少さが長い人気を呼んでいるとも言えます。

当地の場合、江差線の一部が廃線となり、残りの区間も新幹線開業後は並行在来線として3セクに。将来は新幹線停車駅の新函館から現駅までの18km区間も経営分離の予定です。後背人口の差もありますが、赤字路線を切り捨てるのではなく、「いぶたま」のような発想は出来ないものか検討してほしいものです。

Dsc_0703長くなりましたが、紹介したのは当地で見聞きした中のほんの一部。多くの学んだものを、新幹線開業の際、函館のそして北海道への集客に役立てたいと思います。最後に、このたびの視察で色々な観光地を回りましたが、一番印象に残ったのは、桜島の噴火です。火山が噴火する瞬間を生まれて初めて見ました。その後、鹿児島市は火山灰の降灰に見舞われましたが、これも新鮮で一同感激。1日2~3回は噴火する桜島。暮らす市民にはやっかいなものみたいですが、鹿児島市にとって間違いなく最大の観光資源です。新しいものを創るのもひとつでしょうが、今あるものをアピールすることも大切だと感じました。

多くの人に読んで頂くため、参考になったらクリックして下さい。

↓↓↓

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 函館情報へ
にほんブログ村

« 次代のエース | トップページ | 東南海の恐怖 »

新幹線開業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 百聞は一見に・・・九州新幹線:

« 次代のエース | トップページ | 東南海の恐怖 »