おいしいお店の廃業
今年も残すところあと3日となりました。歳を重ねるにつれ、1年が経つのが早く感じるようになり、ついこの前40代に突入したと思ったら、今既に40代後半。年齢とともに様々な公職が課せられるようになり、今年はその任務に自身の能力が追い付かず、満足のいく1年ではなかったような気がします。しかし、そんなことは言っておられません。残り確実に半分を切っている人生、この平凡な能力を全開にして、地域のため、業界のためになることを遂行していくのが使命だと思っています。それを可能にするためにも、当社当ホテルを末永く継続させていかなくてはなりません。
ところで、このブログで紹介し、今尚アクセス数が多い函館市内の「おいしいお店」。残念なことにそのいくつかが、今年閉店を余儀なくされました。後継者不在や売上げの減少など、理由は各々ですが、おいしいだけでは存続できない悲しい現実があります。
一番利用頻度が高く、個人的にも一番残念だったのは、函館駅近郊大門地区にある老舗ラーメン店「汪さん」です。ここのあんかけチャーハンが絶品で、昼飯に定期的に通っていたのですが、店主の病気と後継者不在ということでこの夏に60年を越える歴史に幕を閉じました。
同じく大門地区にあった人気居酒屋「ココ」。低価格で鮮度の良いものを出し、一時は広い店舗ながら行列をなすほどの盛況だったのですが、ここ数年駅前地区に観光客をターゲットとした居酒屋が急増したこともあって売上げが減少。観光シーズンや週末しか稼げなくなり、閉店を決断したとのこと。チェーン店で、廃業した訳ではなく、もともと発祥の昭和店は営業を続けています。
場所は変わって郊外を走る環状線、通称産業道路沿いにある中華料理店「頂狼飯店」。受賞経験もある料理長自らが経営し、味はもちろん低価格の昼食バイキングが魅力だったのですが、ブログで紹介したように近くに人気バイキングチェーンに進出したこともあって売上げ減少に歯止めがかからなかったようです。聞くところによると、元々経営は芳しくなかったようで、我々の業界でもそうですが物の割には安いと感じる背景には、相当な無理がかかっていることも多いようです。
また、廃業ではありませんが当ホテルの並びにあり、いつでも鯨の竜田揚げが食べれるということで紹介した「くじら屋」は、食事提供をやめてお土産専門店になりました。おいしかっただけに、やり方次第では人気が出てくるものと思っていたので少し残念です。
拙ブログを読んでいただいて、店を訪ねる方に失礼にあたるかと思い、残念な話題に敢えて触れてみました。世の中は自民党政権が復活し、株価も上昇してあたかも景気が良くなるような期待感を抱かせていますが、景気停滞の根本は人口の減少=需要減です。その顕著な例が地方都市。さらにその最先端を行くのが、昭和時代に人口のピークを打った函館のような街です。おいしいだけでは続けていけない厳しい現実。我々の業界以上に、外食産業はその影響を被っています。バブルなど起きるわけはありません。日本経済の展望は、今年最後のブログに書いてみたいと思います。
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コメント
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いつも楽しく拝見しております。
「頂狼飯店」⇒「中国料理 鳳凰」にて石川町で
やってます。1月10日みなみ風にも掲載されてました。函館の経済、観光も大変ですが応援しております。
投稿: タカシ | 2013年1月12日 (土) 08時49分