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2012年12月

2012年12月31日 (月)

歴史は繰り返される?

5f689986年明けかと高をくくっていたら、急転直下で衆議院が解散し、突然の選挙であわただしいまま大晦日を迎えた今年の師走。この政権交代が確定的となった11月中旬から株高円安が進行し、長年低迷を続けてきた日本経済も来年は少し明るくなるのではとの雰囲気も出ています。日本経済の見通しを語るほど偉そうな立場ではないことは重々承知ですが、気になることがあるので、年の最後に綴ってみたいと思います。

今のマーケットの雰囲気は、私がまだ兜町のど真中で働いていた1995年から96年にかけての動きにとても良く似ていると感じています。1995年は年初に阪神淡路大震災があり、為替市場では夏場にかけて当時変動相場制となってからドル円相場の最高値である1ドル79円まで急激な円高が進みました。この流れの中、株式市場も低迷しておりましたが、為替相場の反転とともに年末にかけて反騰に転じました。

年が替ると当時の村山内閣が退陣し、橋本龍太郎内閣が発足。景気回復への期待感から春以降株式市場は一段と上昇基調を強めました。このときの周囲の雰囲気は、株式バブル崩壊後、長期にわたり低迷してきた株式相場も本格的な底を打ち、新たな上昇相場入りするかのような空気に包まれました。国内株のファンドマネージャーだった私は、この動きを懐疑的に思い、裁量の範囲で株式売却に回ったのですが、期間パフォーマンスとしてはひとり負けだったと思います。

翻って現在、東日本大震災後、国内外の悪材料から円高株安が年半ばまで進みましたが、為替も株も緩やかながら反転、その流れが安部政権発足の期待感から年末にかけて加速しました。何だか良くなりそうな雰囲気です。

1996年、きっかけは橋本内閣が財政再建へ大きく舵を切ったことです。この年の6月に株式市場はその後現在に至るまで抜けない、戻り高値をつけてピークアウトしました。為替市場の円安は継続し、翌年にかけて株式市場の値持ちは私が想像していた以上でしたが、その後のアジア通貨危機で、96年当時はほとんど誰も想定していなかったバブル崩壊後の新安値を記録しにいくのです。

さて来年。多少の紆余曲折はあっても相場は株高円安方向へ、堅調に推移するものと思います。理屈よりもテクニカル的に。しかし、景気が本格的に回復しない以上、特に株は来年の半ば以前に’96年同様ピークアウトするのではと見ています。96年は今よりはるかに足元の景気はしっかりしていました。何より人口も、生産年齢人口もピークアウト前です。今はそれが減少、すなわち絶対的な需要が減り続けているのです。多少の上げ下げがあっても長期的なダウントレンドの中にいることを忘れてはなりません。

もうひとつ当時と類似している点があります。1997年4月、消費税が3%から5%へと引き上げられました。再来年、2014年4月、消費税が8%へと引き上げられます。駆け込み需要はあるかもしれません。でもそれは、より大きな反動を招きます。しかも今回はその先の引き上げも内定しています。金融緩和、公共投資と言いながら安部政権もどこかで財政規律を重視せざるを得なくなるでしょう。そう考えると、歴史が繰り返される可能性は非常に高いと思うのですが・・・。

来年はともかく、再来年とその翌年は景気も、当地の観光も大変厳しくなると見ています。そのような意識の下、経営を考えている次第ですが、如何に・・・。皆様、良いお年を。

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2012年12月29日 (土)

おいしいお店の廃業

Dsc_0774今年も残すところあと3日となりました。歳を重ねるにつれ、1年が経つのが早く感じるようになり、ついこの前40代に突入したと思ったら、今既に40代後半。年齢とともに様々な公職が課せられるようになり、今年はその任務に自身の能力が追い付かず、満足のいく1年ではなかったような気がします。しかし、そんなことは言っておられません。残り確実に半分を切っている人生、この平凡な能力を全開にして、地域のため、業界のためになることを遂行していくのが使命だと思っています。それを可能にするためにも、当社当ホテルを末永く継続させていかなくてはなりません。

ところで、このブログで紹介し、今尚アクセス数が多い函館市内の「おいしいお店」。残念なことにそのいくつかが、今年閉店を余儀なくされました。後継者不在や売上げの減少など、理由は各々ですが、おいしいだけでは存続できない悲しい現実があります。

一番利用頻度が高く、個人的にも一番残念だったのは、函館駅近郊大門地区にある老舗ラーメン店「汪さん」です。ここのあんかけチャーハンが絶品で、昼飯に定期的に通っていたのですが、店主の病気と後継者不在ということでこの夏に60年を越える歴史に幕を閉じました。

同じく大門地区にあった人気居酒屋「ココ」。低価格で鮮度の良いものを出し、一時は広い店舗ながら行列をなすほどの盛況だったのですが、ここ数年駅前地区に観光客をターゲットとした居酒屋が急増したこともあって売上げが減少。観光シーズンや週末しか稼げなくなり、閉店を決断したとのこと。チェーン店で、廃業した訳ではなく、もともと発祥の昭和店は営業を続けています。

場所は変わって郊外を走る環状線、通称産業道路沿いにある中華料理店「頂狼飯店」。受賞経験もある料理長自らが経営し、味はもちろん低価格の昼食バイキングが魅力だったのですが、ブログで紹介したように近くに人気バイキングチェーンに進出したこともあって売上げ減少に歯止めがかからなかったようです。聞くところによると、元々経営は芳しくなかったようで、我々の業界でもそうですが物の割には安いと感じる背景には、相当な無理がかかっていることも多いようです。

また、廃業ではありませんが当ホテルの並びにあり、いつでも鯨の竜田揚げが食べれるということで紹介した「くじら屋」は、食事提供をやめてお土産専門店になりました。おいしかっただけに、やり方次第では人気が出てくるものと思っていたので少し残念です。

拙ブログを読んでいただいて、店を訪ねる方に失礼にあたるかと思い、残念な話題に敢えて触れてみました。世の中は自民党政権が復活し、株価も上昇してあたかも景気が良くなるような期待感を抱かせていますが、景気停滞の根本は人口の減少=需要減です。その顕著な例が地方都市。さらにその最先端を行くのが、昭和時代に人口のピークを打った函館のような街です。おいしいだけでは続けていけない厳しい現実。我々の業界以上に、外食産業はその影響を被っています。バブルなど起きるわけはありません。日本経済の展望は、今年最後のブログに書いてみたいと思います。

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2012年12月26日 (水)

寒波来襲

20121226このところ日本列島は数日おきに寒波に見舞われており、暖かい九州南部からも雪の便りが聞こえています。もちろんここ函館も例外ではなく、今日は年に数回あるかどうかという冷え込み。14時現在の気温が約氷点下9度!(画像:12月26日14時現在の気温です)。北海道とはいえ海に面した道南函館、この時季にこの寒さは珍しいことです。

クリスマスが終わり、世の中は一気に年末ムード。温泉旅館などは年末年始に向けて書き入れどきを迎えますが、我々駅近弱小都市型ホテルは寒波とともに閑散期へと突入です。それどころか、今年は選挙のせいか”出席義務”がある忘年会も後ろにずれ込んでおり、入るものより出るものの方が大きいこの年の瀬。会社も私の財布も寒風が吹き荒れています。

せめて自らの内臓をいたわりながら、来年取り組むべきことをゆっくりと整理することにします。

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2012年12月25日 (火)

中強高弱 ~函館のスポーツ事情~

長男が所属する少年サッカーチームは、息子が最終年度となった今年、主要大会で上位進出することが出来ず、試合に出るようになって初めて道大会を経験できない残念な1年となってしまいました。それでも大会ごとに一喜一憂、子供のスポーツはプレーヤー以上に親の方が力が入るもの。この数年、自分の知らなかった世界を楽しませてもらいました。入ったばかりのことを思えば、息子がこのチームの主戦メンバーでいること自体驚くべきことです。この先、サッカーを続けていくかどうかはわかりませんが、あと数ヶ月、残されたいくつかの大会で、親に快感を与えてほしいと思っています。

Spredところで、「スプレッド・イーグルFC函館」という中学生を対象としたサッカークラブチームが、現在行われているU-15の全国大会で、Jリーグの下部組織のチームらと堂々と渡り合いベスト8進出を決めています(画像はトーナメント表・クリックで拡大します)。このチームは近年、北海道では常に上位を争い、元々北海道のチームが強いフットサルでは全国制覇を達成するなど、全国的にも一目置かれた存在となっています。この他、函館・道南地区では小中学生の陸上競技のレベルも高く、全国で上位を争う選手を輩出したり、中学生の駅伝は男女ともに道内トップクラスです。

ところが高校になるとサッカーや陸上に限らず、今世紀になってこの地区からは甲子園の土を踏んだ高校は無く、主要スポーツで北海道の頂点を争うことすら稀になっています。これは良し悪しは別として、函館には道内、あるいは全国各地から有力選手を集めるようなスポーツに力を入れる高校が無く、その結果この地の才能を持った子供達は、高いレベルで競技を続けたければ道内他地域や他県の有力校へ進学し、この地を離れなくてはならないことに起因しています。親としても、地域を愛するものとしても残念なことです。全国から(場合によっては海外から)人を集めて全国大会に出るような高校もどうかと思いますが、中学のレベルを維持するべく、函館にもう少しスポーツに力を入れる高校が出てきてほしいものです。学力もスポーツも高いレベルで道内外から人が集まるような私学を目指せば、競争力の面でも優位に立てると思うのは素人の発想でしょうか。そんな中、おそらく道内上位と互角に渡り合えるだけの力を付けてきた、函館ラ・サール高校の野球部とラグビー部の来年に注目しているところです。

長男の少年サッカーは今年度で終了ですが、来年は次男がレギュラー(たぶん)として少年野球を戦います。全道大会を意識できるようなチームではありませんが、もしかしたら将来プロになるようなピッチャーが転校してくるかもしれないしと勝手に妄想したりして、親の楽しいエゴは続きます。

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2012年12月21日 (金)

2012クリファン佳境

Dsc_076712月1日から始まった今年のクリスマスファンタジーは、クリスマスに向けていよいよ佳境を迎えます。昨年に続いてイブ前後のメインイベントと連休が重なり、多くの人出が予想されています。ひと頃ほどビックネームやサプライズゲストは少なくなりましたが、今日からファイナルまで連日、根強いファンも多いアーティストらをゲストに迎え、点灯式を挟んでスペシャルステージが繰り広げられます。詳しくは公式HPをご覧下さい。

Dsc_0768 さて、点灯式と並んで今ではクリファンの風物詩のひとつとなったスープバー。今年は10の店舗で14種類のスープが販売されています。1杯500円ですが、これ採算取れるのかと思うほど豊富な具材を使用しているものもあり、いざ現地に出向いて購入しようとすると目移りして簡単には選べません。そんな中異彩を放っているのが、”がごめ昆布のせ函館塩スープ”の名目で出されている事実上の塩ラーメン。チケット販売のアルバイトの子は「なんでスープバーにラーメンなんだろう。でも、意外と出るのよね。」と言っていましたが、おじさんにはわかります。特に空腹時には炭水化物に大きな魅力を感じるものです。先日、手伝いで会場に出向いた際にスープを頂いたのですが、最終的に選択したパンプキンスープの最大のライバルとなったのはこの”塩ラーメン”でした。尚、スープ購入は完全チケット制。当ホテルでは、”豪華”賞品が当たる抽選券が付いた前売りチケットも販売しておりますので、ご宿泊の方は事前にお求めになられるとお得です。

この週末、特に明日の夜から再び寒波が入り、ファンタジー会場も寒くなりそうです。でも適度な積雪もあり、クリスマスのイベントには最適なロケーションです。クリスマスが似合う函館の街で、雪に映える巨大ツリーと冬空に上がる花火、師走の夜のエンターテイメントをお楽しみ下さい。

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2012年12月19日 (水)

冬本番と円安懸念

Dsc_0765例年にない大雪に悩まされている札幌など道内他都市とは異なり、初冬の函館は比較的降雪が少なく、道路が乾いていた一昨日などは、ランニングシューズで普通にジョギングが出来たほどでした。しかし昨日、目をさますと湿った雪が一面を覆い、今日は一転軽い雪が地吹雪を誘発していました。道南地方もいよいよ冬本番です。

ところで、衆議院解散が確定的となった先月中旬から、株式市場では株高が、為替マーケットでは円安が急速に進み、次期安部政権誕生を折り込む形で、あたかも国内景気が回復するかの空気が漂っています。我々宿泊業界にとっても、円安が進むと外国人観光客が日本を訪れやすくなり、日本人も海外より国内に目を向けるため、好意的に受け止めがちですが、事はそう単純ではありません。

円安で最も早く反応するのは、燃料費の動きです。このところ原油価格はひところよりも値下がりしてはおりますが、先月来の急激な円安により当ホテルの主要燃料であるA重油はジリジリと値を上げています。円安による輸入重油の高騰は、いずれ火発依存の電気料金にも響いてくることでしょう。ただでもお客様が少なく宿泊料金も安い厳冬期、光熱費だけが上昇し、経営を間違いなく圧迫します。

株高も景気回復も大歓迎ですが、急激な円安がプラスに働かないのは我々の業界だけではありません。今はせめてこの冬、厳しい寒さにならないことを願うところなのですが・・・。

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2012年12月17日 (月)

変わるか!?道南 ~自民圧勝~

Dsc_0761昨日、投開票が行われた衆議院選挙において、当地区北海道8区は自民党の新人候補が現職の民主党候補を大差で破り、1996年の小選挙区制導入後初めて保守勢力が議席を確保しました。函館地区は過去のしがらみもあり、民主党が強いというより自民の基盤が弱く、比例を含めても十数年振りの自民党議員の誕生です。

前回の選挙では民主党候補に票を投じた私も、このたびは自民党前田氏の支持に回りました。これは民主党政権が余りにも期待はずれであったこともあるのですが、候補が高校の1学年下ということもあって10年来の親交があり、その熱意と行動力が本物であることを知っていたからです。民主党の前職が良くないとは言いません。むしろ政治家としては有能な方だと思います。しかし、如何せん地元の候補ではなかった。過去の民主党の代議士は、私のようなものにも年に1度は必ず本人が尋ねて来られましたが、前職には当選直後を除いて、直接お会いすることはありませんでした。

さて、小選挙区制度の悪しき特性もあって自民党の圧勝となったこのたびの衆議院選挙ですが、私を含め多くの国民は自民党に、保守勢力に期待して票を投じたわけではありません。あくまで現政権に対する批判票であり、公共事業ばら撒き的な政策に逆戻りなどしてほしくありません。原発政策を進めてきたのは旧自民党政権であるのは承知していますし、本音を言えばTPPの交渉の席にはつくべきだとも思っています。正直、候補者個人以外に自民党に対して共感できたのは、国防に対する考え方と石破幹事長の説得力ある長期的なビジョンのみかもしれません。

真価を問われるのはこれからです。特に当地区選出議員には、保守勢力不在のため中央から見放されていたと言われる道南地区と国との間に、強いパイプを作ってもらいたいのがひとつ。そして、彼が持つ行動力を如何なく発揮することで、大間原発の建設だけは何としても阻止してくれることを期待しています。

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2012年12月14日 (金)

来年(2013)の話

55昨日、久々に近況の観光動向について新聞社の取材を受けました。このところ発表される観光関連の数字が対前年を上回り、函館観光業界の好調を伝える評価が多いのですが、実のところはどうなのか聞きたかったようです。

ひと月前にも書きましたが、実感として決して良いとは思ってません。当ホテルでは11月の入込は前年を大きく下回りました。もっともこれは昨年同月に特需的な要素があり、全体が下回る中大幅に増加した分母の要因によるものですが、それを加味しなくても比較的好調と感じたのは9月までで、特に10月下旬ころから、予約も含め急速に冷え込んできた様相でした。

全体が良いのは、前年11月が芳しくなかったのと、低価格の旅行商品が蔓延しているからではないでしょうか。あくまで私の予想ですが、アジア圏観光客の依存度が高かった大型館が、このところの外交問題で中国・韓国人観光客が激減したため、オフ期入りと同時に低価格で国内の集客を図ったのではと思っています。事実、旅行代理店の依存度が高くない身近な同業は当ホテルと似たような体感のようですし、好調の表現の割にはネットエージェントでの販売価格の低下が再燃しています。

ところで、実感ではやや陰りの見える函館観光、来年はいったいどうなるのでしょうか。昨年予想した今年の動向は概ね想定に近かったのですが、当たるも八卦、いや五卦くらいを前提に、私見を述べたいと思います。結論から言えば、今後全体的に一時的な陰りが見えることがあっても、来年は比較的堅調に推移するのではないかと見ています。

来年の函館の観光を取り巻く環境は決して悪くはありません。まず、函館最大の集客”コンベンション”、中央競馬が札幌競馬場改修のため今年の2倍、昨年までと比較しても1.5倍の開催期間となります。また、夏場にはおそらく来年の函館のトップニュースとなるであろうGLAY野外ライブが予定されており、この時市内は20年前のJC全国大会以来の活況を呈するのではないかと思われます。年後半においても、観光業界への直接的な効果はもっと調べてみなければ安易なことはいえませんが、2014年の消費税引き上げ前の駆け込み需要で一時的に景況感が良くなり、観光業界にもプラスに働くのではないかと考えています。

ただ、新幹線開業までの3年間で良いのは来年のみ。その後の2年間は相当な落込みを覚悟しています。2段階にわたる消費税引き上げに、”ライバル”北陸新幹線の開業、更には当地新幹線開業前の”行き控え”などが発生し、リーマンショック後に匹敵あるいはそれを下回る低迷期が訪れるのではないかと考えています。その時期を耐え忍ぶため、来年はしっかり溜め込み(出来れば良いが)、その先を考えた経営計画を立てなければならないと肝に銘じています。

こんなことを考えていても、またいつ天災が降りかかってくるかわかりません。この業界、常に一寸先は闇と思ってなければなりません。

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2012年12月11日 (火)

青函トンネル260km走行実現へ

・・・と言っても、1日1往復限りなのですが。

P1030391このニュースが大きく扱われるのは、おそらく北海道と青森県くらいだと思います。3年後に開通する北海道新幹線、新青森⇔新函館間の、一般的にはあまり知られていない問題点として、青函トンネル内の速度制限というものがあります。青函トンネルは新幹線開通後も三線軌条で貨物列車を走らせるため、新幹線が高速のまま走るとすれ違い時の風圧で荷崩れなどの問題が指摘されています。これを回避するための最善の策が、トンネル内での減速運転となるのですが、これでは新幹線効果が半減してしまうというものです。

あまり話題にはせれていませんが、現函館駅⇔現青森駅間を考えると、現状特急で1時間50分程。何度もブログで指摘している通り、現函館駅と新函館駅は約18kmも離れているため、接続列車で15~20分かかると言われています。新青森と現青森駅の移動も5分程度。減速運転では新幹線開業後、新函館⇔新青森間は約1時間。乗り継ぎに要する時間(新駅で各々10分程度)も考えると、現函館駅と現青森駅の移動時間は新幹線が開業してもほとんど変わらないことになります。これでは、両地域が期待する青函経済圏など絵に描いた餅になってしまいます。

北海道新聞に掲載された記事によると、ダイヤ調整によって午前中に2時間ほどの新幹線専用枠を設けることで、1日1往復に限り減速させずに運行させるというものです。これによって、新函館⇔新青森間は減速運行時より18分短くなるということです。可能であれば、今後もダイヤ調整により、減速無しとはいかなくとも、時速140kmといわれる制限速度より速く走れる時間帯を設け、新幹線開業効果をより大きいものにしてほしいものです。

ちなみに現行約5時間半かかる東京駅⇔現函館駅間は、青函トンネル内減速運転で4時間20分程、減速無しでは約4時間。仙台駅⇔現函館駅間は、現行約4時間が減速運転では2時間50分、減速無しで約2時間半となる試算が出ています。

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2012年12月10日 (月)

東南海の恐怖

先週金曜日、久々に感じた大きな地震にはヒヤリとさせられました。3・11とまた同じようなことが起こると思ったのではなく、その時より横揺れが大きかったため、震源域が遠いところで、もしかしたらもっと南の方で大きな被害が出ているのではないかと心配になったからです。

800pxruptureareasnankaimegathrust歴史的に三陸沖を震源とする大地震に前後して、東海、東南海、南海あるいはそれらが連動して大きな被害をもたらす地震が発生しています。事実、政府の地震調査委員会はこれら地域を震源とする大地震が30年以内に非常に高い確率で発生すると公表しています。複数のプレートが交じり合う地震列島日本。一部の歪みが、他の場所へ影響を与えてもおかしくないことは素人でも理解できます。過去に起きたこれら地域の地震では、先の東日本大震災同様大きな津波が押し寄せており、多大な被害をもたらしています。

過去と異なるのは、被害が想定される太平洋ベルト地帯には日本の7割以上の人口と、産業、経済活動の中枢が極端に集積しているということです。もしここで今、巨大地震が発生したら、その被害は先の東日本大震災の比ではないことは容易に想像できます。

3・11を境に、今ある普通の生活が当たり前に続いていくものではないことを実感しました。既に万が一という言葉は適切ではありませんが、東南海連動地震が発生した場合、直接的な被害が無かったとしても、観光業など簡単に壊滅してしまいます。

地震や津波を止めることなど不可能でしょうが、今既にその教訓が薄れかけている原発の被害だけは繰り返してはなりません。地震や津波の被害からは復興できても、放射線の被害からは半永久的に立ち直れないのです。この地震列島が原子力発電に適さないと感じているのは私だけではないはずです。

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2012年12月 5日 (水)

百聞は一見に・・・九州新幹線

Dsc_0656先週、新幹線開業に向けた観光業界の取組みを勉強するため、開業先進地である九州に出向き、視察も兼ねて博多から鹿児島へ新幹線で移動しました。JR九州の関係者や指宿の有名旅館の社長からレクチャーを受けたのですが、新聞やセミナーなどで得ていた新幹線開業後の知識とは少し異なる印象を受けました。

私のイメージでは、昨年九州新幹線鹿児島ルート全線開業後、当初は東日本大震災の影響で開業効果は小さかったものの、逆に観光嗜好が西に向いたため、いち早く立ち直り、開業に合わせた集客に積極的に取り組まなかったごく一部の観光地を除いて、観光業界の活況は九州全土に及んでいるというものでした。しかし、実際に話を聞くと、新幹線効果があったのは鹿児島や熊本など沿線中心で、その他の地域は恩恵が少なかったということです。大分県の別府市が対前年で観光客の入込を落としていたのは聞いていましたが、観光都市長崎も前年割れ。特に当市向けのJR観光パッケージ商品は前年比で30%も落としたというのは意外な話でした。

観光客の増加でテレビなどで全国的に取り上げられた鹿児島の温泉地「指宿」にしても、昨年度の観光客入込数は、篤姫ブームに沸いた2008年度に届いていません。対前年で70%も宿泊客が増えた月もあるというのは、前年に水害などがあった上、開業前の”行き控え”で、観光客の入込が極端に落ち込んだ反動によるところも大きいということです。函館も新幹線開業への期待は大きいところですが、その前年や前々年、北陸新幹線の先行開業などもあって相当な落込みを覚悟しなくてはならないかもしれません。

もっとも、その指宿の観光関係者の話でも、新幹線の開業効果は予想を遥かに越えていたといいます。開業前は前年の落込みもあって、新幹線開業で本当に観光客が戻ってくるか懐疑的だったようですが、想定外のV字回復で、前年削減した人手が逆に足りなくなり、繁忙期には悲鳴が上がるほどだったようです(羨ましい)。指宿市の昨年2011年度の宿泊客数は全体で対前年で15%増、それでも2008年度に比べると20%少ない水準ですが、震災直後は当然マイナスで、繁忙期の受入れ余地を考えると、やはり数字以上の回復ではあるようです。事実、今年度最初の四半期も二桁の伸びを示し、昨年大幅な伸びを見せた夏場以降はさすがに頭打ちになっているものの、高い水準をキープしています。

Dsc_0673 その指宿観光の原動力ともなり、観光施策の成功例として有名になった観光列車「指宿のたまて箱」にも乗車してきました。鹿児島市から指宿市までは50km弱。この間を走るローカル線に、JR九州はこの”観光特急”を導入しました。竜宮城伝説をモチーフに旧式の普通列車を改装。錦江湾と桜島が眺められるように、海側の座席を窓向にしたり、レトロな内装に加え、ここだけしか買えない車内販売などがうけ乗車率は80%超、週末などは未だ予約が取れないと聞きます。もっとも、この列車は3両編成で定員が90名。それも人気が予想以上で1両増加してのもので、この希少さが長い人気を呼んでいるとも言えます。

当地の場合、江差線の一部が廃線となり、残りの区間も新幹線開業後は並行在来線として3セクに。将来は新幹線停車駅の新函館から現駅までの18km区間も経営分離の予定です。後背人口の差もありますが、赤字路線を切り捨てるのではなく、「いぶたま」のような発想は出来ないものか検討してほしいものです。

Dsc_0703長くなりましたが、紹介したのは当地で見聞きした中のほんの一部。多くの学んだものを、新幹線開業の際、函館のそして北海道への集客に役立てたいと思います。最後に、このたびの視察で色々な観光地を回りましたが、一番印象に残ったのは、桜島の噴火です。火山が噴火する瞬間を生まれて初めて見ました。その後、鹿児島市は火山灰の降灰に見舞われましたが、これも新鮮で一同感激。1日2~3回は噴火する桜島。暮らす市民にはやっかいなものみたいですが、鹿児島市にとって間違いなく最大の観光資源です。新しいものを創るのもひとつでしょうが、今あるものをアピールすることも大切だと感じました。

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2012年12月 3日 (月)

次代のエース

Dsc_0756このたびの選挙で、弁士としては人気もインパクトも一国の首相をも凌ぐであろう”世襲”議員、小泉進次郎代議士が、地元自民党候補者の応援に当地を訪れました。五稜郭タワーアトリウムで行われた候補者の決起集会に、お手伝いも兼ねて話を聞くことができたのですが、この私よりひと回り以上年下のこの若者、人気に違わず只者ではないことを確信しました。

正直、政治家の演説でこれほど心に突き刺さる話を聞いたのは初めてのことでした。屋外の立会い演説と屋内の壇上というシチュエーションの差こそありますが、一昨日の総理の演説と比較して人の数も話術も雲泥の差。父親譲りの力強い語り口に、笑いも取りながら聴衆を惹きつけ、話の核心へともっていく。20分少々の話であったと思いますが、1000人近く集まった会場は全く飽きることなく、涙を流しながら聞き入る老若男女の姿が実に多いこと。演説会でこんな光景見たこともありません。少なくとも応援演説では自民党の圧勝でした。

”持っている”というのはこういう人のことを言うのかもしれません。いずれ国を背負う立場となるのでしょう。いや、今すぐにでもなってほしいとさえ感じました。世襲であろうが無かろうが、リーダーの資質のある人間が選ばれてしかるべきです。日本にもこういう政治家がいることを知り、少し安心しました。

明日から業界的には少々厳しい選挙戦。投票までこの話題は封印します。

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2012年12月 1日 (土)

総理大臣来館!!

例年の師走と違うのは、クリスマスというより選挙の12月。ここ函館、北海道8区は現職民主対新人自民の大接戦。両党とも力の入る選挙区で、過去に無く次々と”大物”がやってきます。先日、急遽、野田総理の街頭演説が何と当ホテル前で行われることが決まり、昨日は警備を担当する地元警察と打ち合わせ。ホテル屋上などで警察官を配置させることを二つ返事で了承しました。

Dsc_0742そして今日、出社すると当ホテル前は早くから報道陣や警察官で大賑わい。この時期、うちのホテル前にこんなに人が多いのも珍しい。そして9時45分。正に当ホテル玄関前で、地元代議士とともに首相の街頭演説が始まりました。多くのSPに囲まれる中、それでも聴衆はそれほどでもなく、直前に外に出た私は首相とホテルが写るベストアングルを確保できました。

話すこと10分少々。演説が終わると野田総理は多数のSPを引き連れて何と当ホテルの中へ。あわてて戻ると、動揺するスタッフを他所に首相は当ホテルロビーで寛いでいるではないですか。在任期間あとわずかとはいえ(失礼?)、現役の総理大臣が来館されました。こんなありえない光景に、どんな有名人が来ようと普段は絶対しないことですが、SPのお咎めもなかったので首相の写真も撮らせていただきました(どうぞお許しを)。野田総理は15分ほど休まれた後、次の演説会場へ移動されました。

明後日には、今度は自民党、人気では現役総理大臣をもしのぐ小泉進次郎代議士が地元候補を応援しにやってきます。選挙モード突入です。

それにしてもサプライズな師走の入りでした。

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