下関海響マラソン ~凡走編~
函館ハーフマラソンの後、前から違和感があった左膝の内側を痛め、テーピングとサポーターで走れないことはありませんが、フルを走るには明らかに練習不足。30km走は1回のみで、10月の走行距離は200kmにも届きませんでした。初めから良いタイムは無理だと言い訳モードで臨んだ下関海響マラソンでしたが、道マラ以外では初のフルマラソン。初めてフルを走るのに適した気候となるので、案外走れるかもとの期待もあったりして・・・。フルマラソンはそんなに甘くありませんでした。
スタートは下関駅から徒歩で5分ほどの市内中心部。と、いっても下関市には人口規模に見合った繁華街は無いようで、そこが市の中心部であったことは後で知りました。小倉まで電車で15分ほど、1時間に何本も出ています。関門海峡220万都市圏、北九州市の区のような存在であり、必要なものは県境を跨ぐことで不自由しないため、必然的に市街地は発達しないのかもしれません。
2車線の道路にフル出場者8000人。私は前から2番目のBスポットスタートでしたが、長蛇の列ができていることは想像に難くありません。号砲からスタート地点通過まで50秒程。この人数だと2車線道路でも散らばるのに時間がかかり、2kmまではkm6分のペース。道幅のせいか、道マラよりも混雑しています。2kmすぎから漸くkm5分を切るペース。本当はもう少し早く入りたかったのですが、膝と練習不足への不安から今日はこのペースを持続しようと考えました。スタート後、間もなく1桁国道9号線を関門海峡から、瀬戸内海方面に向けて走ります。8km弱で折り返すのですが、海沿いで風が強く、行きが向かい風、折り返し後が追い風となりました。しかし、追い風を受けた折り返し後も思いの外ペースが上がりません。15km手前でついにkm5分を切れなくなり、この時点でタイムへの希望は完全に絶たれました。
明らかに減速した距離稼ぎと思われる海沿いの公園の折り返しで、思わぬポジティブサプライズがありました。今回も「めざせ2014はこだてフルマラソン」とプリントされたランシャツを着て走ったのですが、最初に50代と思われる男性が、程なく今度は30代くらいの女性が「私、函館ハーフ走りましたよ。すごく良かった。」と、声を掛けてくれました。全国を”走り歩く”ランナーは少なくありません。2人とも声を掛けてくれたあと、あっという間に抜き去って行きました・・・。
コースは一旦スタート地点近くに戻ったあと、函館どっくの敷地内のような工業地帯を通り、バイパスを経て彦島という本州と九州の間にある、運河を挟んだ島に向かいます。ここで20km地点。事前の情報でここからアップダウンがきつくなるとわかっていましたが、1kmほどのトンネルをくぐったあとの登りが想像以上に厳しい坂。完全にペースダウンした私は、時間との戦いを完全に放棄し、せっかくなので走りながらコースの写真を撮ることにしました(大半が失敗作でしたが)。最高到達点の彦島と本州の間にかかる橋の中央から日本海を見下ろす景色は絶景。絶景が見れるくらい高いところに来ている訳です(体感100m、実際は標高50mくらいでした)。
景色に見とれていると、遠くに島が見え、その島にも橋が架かっているのですが、その橋の上をアリの群れのように動く物体が。あんなところまで行って往復するのか、と思うと精神的に完全に参りました。ここから下りに入るのですが、スタミナの切れた足には下りの方がつらく一行にペースは上がりません。マントとマスクをかぶったタイガーマスクにも抜かれていく・・・このマラソンは仮装ありです。失意のままkm6分も切れなくなって、先程見えていた橋へ。500m以上あると思える橋ですが、その先には人工島が浮かんでいます。函館なら緑の島。やはりこういうのもアリなんだと、函館フルマラソンのコース設定に思いを馳せました。
人工島を折り返し、30km地点で逆算すると、残りkm6分で行って4時間切れるかどうか。しかし、その先はさっき通った厳しい登り。足が痙攣して立ち止まっているランナーを追い越すことを唯一の心の支えに、歩を進めました。幸い私の足は攣らず、膝も大丈夫でしたが、ラスト3kmはついにkm7分オーバー。ゴール手前では、取材チームが密着していた今回100回目のフル完走というおじいさんにも勢い良く抜かれ、恥ずかしい姿がテレビに映ったかもしれません。
そんな訳で4時間9分。4度目にして自己ワースト。生まれて初めて4時間以上走りました。練習不足の賜物ですが、仮に万全であってもこのコースなら後半完璧に止まったことでしょう。逆に足が痙攣してもっと遅くなったかもしれません。真夏の道マラより厳しいフルマラソンがあったとは・・・。まだまだ経験が足りません。
ところで下関市。平坦な場所が少なく、人口集積地が分散しており、函館と同じような規模の港町といっても、地形、環境はまったく違いました。これは実際来て見ないとわからないこと。一方で、コース設定にはいくつも参考になるところもありました。運営面においては、協賛の金額はともかく、下関市に本社を置く山口銀行と、山口新聞社などの地元企業のバックアップが、金銭以外のところで相当あるような感じを受けました。その他の部分を含め、折角はるばる走りに来た下関海響マラソンを、函館フルマラソン創設に役立てなければならないことは、言うまでもありません。
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