新幹線新青森開業1周年~来年の函館観光は?~
東北新幹線新青森駅が開業してちょうど1年が経ちました。昨年12月の開業以降、当地函館もその恩恵を被り、観光客は目に見えて増加傾向にありました。ところが、これから観光シーズン本番を迎えようとした春先、あの東日本大震災によって、すべての期待は水泡に帰しました。いや、誰の目にも消えるどころか期待が絶望に変わったかに映りました。
函館では数少ない、津波の直接的な被害を受けた宿泊施設の当ホテルも津波以上の宿泊予約キャンセルの波に飲み込まれました。しかし、東北地方の被害状況をTVなどで目の当たりにすると、それもやむを得ないことだと思い、当面、本格的な回復は望めないものと覚悟を決めました。GW期間の入込みは前年並みだったことから、観光シーズンはそれなりに回復するとの目算は立ちましたが、それも一時的であろうと考えていました。それが、夏休みくらいから想定以上の前年並み近くまで人員、売上げとも戻りはじめ、8月下旬くらいからは完全に前年を上回り、その傾向は今も続いています。新幹線開業のご当地青森では、函館がまだまだどん底だった6月くらいから、回復傾向が見られていたそうなので、”想定外”の回復は、新幹線開業に起因していることは間違いありません。
ここまでは、以前このブログの中でも何度か触れたことがあります。それでは、新幹線開業2年目となる来年以降、函館の観光はどのようになっていくのでしょうか。個人的な見解を記しますが、今年のような不測の事態が起きてしまったら、根底から覆されてしまうので話八分で読んでもらえればと思います。
ひと頃ほどではありませんが、開業後1年が経過した当月も当ホテルの予約動向からは前年を上回りそうな状況にあります。実数の伸びはそれほどでもありませんが、震災のことを考えれば上出来、地震後に組み替えた予算は遥かに上回っています。この先、1月2月、多少ぶれても、1年で最も入込みの少ない月なので大勢に影響ありません(悲)。そして最悪の出来事から1年、3月は余程のことが無い限り前年を下回ることはないはずです。それを考えると、総悲観だった年度初めからみると想定外の回復、新幹線効果はありました。
大きく前年を下回った4~7月も前年を上回って当たり前。低く見積もって130~150%の入込みはあるでしょう。ただし、これは初めから折り込み済み。前年比ではなく前々年と比較してどうかというのが本当の評価です。新幹線開業後、恩恵のある地域では1年間はどこでも観光客の数は伸びると言われています。実際、新青森の場合もこれだけのネガティブな状況にあっての数字です。2周り目はどうなるのでしょうか。
持論を言えば震災によって”1年目”効果は半年以上後ろにずれ込んだと思います。従って、来年も夏場くらいまでは、実質で良い数字がでるのではないでしょうか。幸か不幸か、震災によって当地ではわずかながら供給調整もなされました。遅れてきた開業効果によってトップシーズンまでそれなりに順調で、その後も前年並をキープできればと、願望も込めて思っています。
新幹線と関係なく、少し気になっているのが函館最大の”集客イベント”、函館競馬の開催日程です。6月、例年より1週程早く始まるのは良いのですが、開催日数が4日(2週間)も少なくなっています。開催が減るのは観光トップシーズンとはいえ、少なからぬ影響があるかもしれません。また、各施設、震災に逆行して”特需”が発生した月などは、その反動も考えなくてはならないでしょう。
先行きは、直近の動きを見て少し上方修正しています。しかし、昨年予測した今年の観光動向はことは地震によってすべて覆されました。毎年のことですが、当たるも八卦です。
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