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2011年11月 9日 (水)

北海道新幹線~光の影で(1)~

4年後に新幹線が開業する函館では、観光面を中心とした需要の拡大が期待されています(そんなに甘くはないが)。一方で、”先進”地域に見られるように、新幹線開業による地域経済へのマイナスの影響があることも忘れてはなりません。

Root0先日、北海道は新幹線延伸に伴いJR北海道から経営分離される江差線、五稜郭⇔木古内間をバス路線へ転換する案を提示しました。ある程度予想できていたこととはいえ、この区間がバス転換されると、新幹線「新函館駅」ができる北斗市にとって、大きな痛手となるのは間違いありません。

ローカル線の木古内⇔五稜郭間の利用者は、沿線人口からも決して多いとは言えない路線です。とはいえ、上磯⇔函館間を中心に、通勤、通学の足として利用している住民にとって不便になることは言うまでもありません。函館のベッドタウンとして宅地開発などが進み、成長してきた北斗市旧上磯地区ですが、鉄道路線が無くなるとその価値は下がることはあっても上がることはありません。車社会とはいっても、特に沿線の高校生はJRを利用して、函館市内の学校に数多く通っています。子供を持つ家庭にとって、このハンデは、居住地を選択するにあたって、一つの判断材料になるはずです。

また、公立の上磯高校に通う函館市内の生徒も、多くはJRを利用していると聞いています。当然、足の便が悪くなれば進学の際の選択肢から外れることも考えられます。ただでも少子化の中、北斗市内唯一の普通科高校の存続に関わる問題です。これは、高校生を対象としたほんの一例に過ぎませんが、鉄路が無くなることのデメリットは、過去にローカル線が無くなった地域の衰退を見れば一目瞭然です。

実は、並行在来線がJRから経営分離されることが決まった1997年以降、在来線がバス転換された例はほとんどありません。唯一の例外が長野新幹線の軽井沢⇔横川間で(標高差が大きく鉄路運営に莫大なコストがかかるため)、その他はJRによる継続運営か、第3セクター方式による鉄路存続です。では、多少コストが嵩んでも3セクで鉄路を維持した方が良いのかというと、それほど単純ではありません。これは、新幹線が札幌まで延伸された際の新函館⇔函館間のケースもかかわってくるので、別の機会に説明したいと思います。

もうひとつ、問題視されているのは、そのコストの問題です。道は発生する負担の割合を自治体と1対1にすると提案してきました。沿線自治体が負担しなければならない金額を考えると、3セクなど端から念頭に無いのでしょう。ちなみに、3セク方式で鉄路を維持している路線の県と市町村の負担割合は、県1に対し沿線自治体0.2(青い森)から、一番負担率の大きいIGRいわて銀河鉄道でも0.7です。これでは、沿線の首長が憤るのも無理ありません。穿った見方かもしれませんが、道と県は全く別物で、特に道は札幌を中心とした道央圏以外に冷たすぎる。道州制の議論が進まないはずです。

話がそれてしまいましたが、これから新幹線が開業するにあたって、あらゆることが待ったなしで決まっていきます。すべてが良くなる訳ではないことを、我々新幹線が開業する地域の住民は、身をもって体現することになるでしょう。

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