江差姥神大神宮渡御祭
函館から車で1時間半ほど、日本海に面した江差町に北海道では珍しい300年以上の伝統がある、壮大な夏祭りがあることは知っていました。しかし、宿泊業界にとって一番忙しい時期でもあり、深夜の移動を余儀なくされる事情もあって、一度見たいとは思っていても思うだけで終わっていました。このほど、観光コンベンション協会からイベント交流事業の一環として、その「姥神大神宮渡御祭」に参加しないかとお誘いがかかり、何とか(と、いうほどでもないが)都合をつけて同行させていただくこととしました。何でも江差観光協会のご好意で、ここ数年函館の観光関係者をご招待いただいているということです。
最高気温32.5℃と今年一番の暑さとなった函館ですが、西風が吹く時は日本海側の江差は海風となり、函館より気温は2~3℃低くなり、到着してみると心地よい空気。山車(ヤマ)は既に運び出されており、人口1万人余りの小さな町は法被や白装束を着た人達で溢れかえり、祭りの雰囲気を醸し出していました。”参加”するということで、函館からバスで来た私達一行十数名にも江差観光協会会長さんの所属する町内会の法被を着て、山車を引く準備をしました。その前に、腹ごしらえということで、町内会の一つの店でご馳走を振舞われました。聞いた話では、山車を引く途中、民家におじゃまするとどこでもお酒やご馳走が振舞われるということだったのですが、最初にもう食べられないほど料理を頂いたため、その経験をすることはありませんでした。
昨日は、上町巡業ということで、坂だらけの江差の中心街を山車を引いて練り歩きます。山車は全部で13台。町内会ごとに分かれており、戦国武将と思われる人形を飾った山車も、引く人達の法被も各々違います。良く聞くと、囃子のリズムも町会によってそれぞれ違うようです。山車に乗るのは子供で、特に太鼓や鐘で囃子をとるのは小学生と決まっているみたいで、その撥さばきがまた実に見事。これぞ伝統というべきか、子供のころから身にしみているせいか、小さな子から大人まで踊りも掛け声も、各町内会それぞれ微妙に異なりながら、それぞれがまとまってより一層盛り上がりをみせています。
最後は、江差の中心街に13台の山車が集まり、囃子の競演をするのですが、これが実に壮観。先日観た、ねぶた祭りに勝るとも劣らない、伝統ある祭りのクライマックスです。何でも、江差を出た人は皆、この祭りに合わせて帰省し参加するのだとか。観光客も合わせて、江差町の人口は祭りの期間、2倍にも3倍にも膨らむと聞きます。江差町に宿泊の収容能力が無い為、見物客は函館などからの一部に限られるようですが、こんな伝統も見ごたえもあるお祭り、もっと多くに知れ渡って然るべきです。着地型観光として、函館経由でもっと多くの観光客を誘導できる、すばらしい資源と確信しました。
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