新青森開業への期待(2)
今週、JR旅連函館支部では、仙台から東京にかけてのJR東日本の支社や旅行商品を販売する「びゅうプラザ」に対し、新幹線新青森駅開業後、移動時間が短縮される函館への送客を依頼する”キャラバン”を行いました。函館市内の宿泊業者を中心に、物販、運輸関係者、総勢50名近く、分散しての広域営業です。
JR東日本の皆様には、大変好意的に迎えて頂きました。「びゅうプラザ」の店頭には、当然ながら開業地である青森のポスターやリーフレットが所狭しと並べてあるのですが、現場の方は「人気は函館の商品だが、今は本社の方針で青森を前面に出している。」とのことでした。支社との親睦会においても、幹部の方が「新青森開業を生かすには函館のポテンシャルが不可欠」と話しており、これらは決して社交辞令には聞こえませんでした(書けない話も沢山あります)。JR東日本としても、少しでも長い距離を乗ってくれた方が利益につながることもありますが、異例ともいえる多くの幹部社員の対応を受けました。(写真は東京駅の新幹線ホーム)
東日本としては、新青森開業を一過性としないためにも、来年1月の「大人の休日倶楽部」を第二弾、そして来春の「はやぶさ」投入と青森ディスティネーションキャンペーン(DC・地域を特定したJRの観光キャンペーン)を第三弾として盛り上げていきたいとのこと。実は私、この青森のDCキャンペーンに函館も入れてもらうため動こうとしたことがありました。2年前の宮城DCで、隣県の観光地も含まれていたからです。ところが、青森が受け入れてくれないとのことで、関係者の賛同を得られずに断念しました。青森としては当然かもしれませんが、青函広域観光を語るなら絶好の機会なのにと残念な思いをしたことを記憶しています。
余談となってしまいましたが、いずれにしても新幹線新青森開業は、函館観光にとって大きなメリットであることは間違いありません。ただ、爆発的に観光客が増えるかといえば、そんな期待はしていません。1分足らずで売れて話題となった初日始発の指定席も、あくまでマニアによるもの。切符目当ての人もいて、完売なのに空席が目立つというのはよくあることのようです。つなぎのスーパー白鳥に満席の話は聞こえていません。また、初日を除くと新青森行き「はやて」の予約率はまだ3割程度だそうです。当ホテルも、12月の予約は、今のところ悪かった昨年より週末を中心に少し良い程度です。
他の地域よりは恵まれていますが、当然のごとく誘客の努力が無ければ、メリットは果実につながりません。需要の絶対数が減る中、毎年毎年の課題です。
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