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2010年11月 3日 (水)

ネットエージェントの行方

Logo_travel_w89 今では常識にまでなってしまったホテルのネット予約。小規模でシングルルームの比率が高く、旅行代理店(リアルエージェント)による集客に依存できない当ホテルでは、早い段階でインターネットによる集客に取り組んでいました。その結果、全予約に対するネット予約の比率は5年程前から50%程度、今年はその比率が一段と高まり70%近くまでなになりました。これはホテルの規模、種別を問わずかなり高い方だと思います。

ネットエージェント(インターネットによる宿泊予約を仲介する業者)には数多くの企業が参入していますが、そのシェアは特殊なものを除いて「楽天トラベル」と「じゃらんネット」の独占状態。当ホテルの場合、これに自社サイトからの予約を加えると、全ネット予約の9割を超え、他にも複数のサイトと契約していますが、そちらからの予約は皆無に等しいのが現実です。あのリアルエージェントの雄「JTB」の運営するサイトでさえ、「るるぶ」という絶対的知名度のある媒体を生かしきれず、全くシェアを伸ばせない状況にあります。後発として参入してきた時は多少期待感を持ちましたが、運営手法にリアルエージェントのプライドが垣間見られ、ネットビジネスの現状を理解していないやり方に、体質的に無理なのだろうというのが正直な感想です(ちょっと言いすぎました?)。

ところで、先日「じゃらんネット」が送客時に発生する手数料を値上げすることが、業界以外でも話題に上りました。1名利用の手数料を4%から6%に、2名以上の利用の場合8%のままですが、各々これにポイント負担として2%追加されるので、実質1名で4%(倍増)、2名以上で2%(25%増)の値上げとなります。大変な値上げですが、ホテルの負担が大きく増えるかというとそうではなく、従来の理不尽な契約の解消といった側面もあります。

元々、利用者に付与される”ポイント”を手数料に1%上乗せした部分で提供していた「楽天」とは異なり、「じゃらん」は原資無く宿泊料金の5%を利用者に付与、この与えられたポイントは、次回以降の宿泊で宿泊料金の最大10%まで利用できる仕組みになっています。そして、勝手に引かれる割引部分はすべてホテル側の負担。この、ありえないシステムに対し、私は地元担当者に幾度と無く文句を言っておりましたが、このたび運営する”R社らしい”変更を行ってきた訳です。

現状のシステムは、今回の値上げ以上に送客する側の立場を利用した理不尽なもので、よく法的な問題とならなかったものだとさえ思います(かなりの送客実績があるため誰も表立った行動をとれなかった)。当然、ホテルとしては対抗策、他のネットエージェントより高めの価格設定をします。楽天などと比べるとわかると思いますが、多くのホテルで同じプランでもじゃらんの料金は高めです(中には経営感覚無くひたすら安値提供している施設もあるが)。また、じゃらんの場合、連休や夏休みなど日数限定でポイントが使用できない日を設けることができるため、利用者としては肝心なときにポイントを利用できないという不満もあり、この度の制度改革となったようです。

”R社的”と言いたいのは、楽天を意識してポイントの付与をすべてホテル側の負担で、倍の2%としたところ。楽天ポイントのメリットは、楽天トラベルのポイントは宿泊に限らず楽天市場においてのネットショッピングに利用できるところです。この対抗策として、このたびじゃらんでもポイントを「ホットペッパー」でも利用できるようになりますが、正直楽天市場とは市場規模が違います。利用者としては、5%という無謀なポイント付与が魅力でじゃらんネットを選択していた人も多いはず。これが2%となるとメリットは大幅ダウン。一方で、実質的には言われるほど大幅値上げでは無いものの、割高な手数料は変わらず、宿泊施設としては高めの料金設定は変えないでしょう。手数料に限らず、様々な部分に課金し、大型館有利なじゃらんネットの運営手法に不満を抱える宿泊施設は多いのです。

ビジネスは楽天、レジャーはじゃらんと色は違えどネットエージェントの世界で2大勢力となっている両サイト。このたびの制度変更は、大きく楽天に有利に働くものと思います。本当は第3の勢力が出てきて、ネットエージェントの世界も競争が起こってほしいのですが。

ホテル経営者の本音です。

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