函館うまい店 ~塩ラーメン編(2)~
今日の昼、何を食べようか考えていたところ、そういえばこの店を「函館うまい店」で紹介したことが無いのではないかと気付きました。函館ラーメンを語る上で、外すことは出来ないお店なのに。
五稜郭タワー近く、道立美術館裏手の路地沿いに中華キッチン「あじたか」はあります。そばにこちらも人気のチェーン店「あじさい」もありますが、そちらに比べ場所も店構えも”ひっそり”と営業しています(失礼)。実はこの「あじたか」、私の子供の頃、杉並町の電車通り沿いにあり、実家に近かったこともあってここから出前をとっていました。だからこそ私のラーメンの原点で、おいしく感じるのだと思うかもしれませんが、たまたま物心ついたころから食べていたラーメンが、函館塩ラーメンの王道を行く絶品のラーメンだったのです。
函館の塩ラーメンのレベルの高さは、他の土地で食してみないとわかりません。古くから中国人、それも南部の人が移り住み、「南京ラーメン」として百数十年前から食べられていた、歴史と伝統があるのです。かつて喜多方市で喜多方ラーメンを食べたこがありますが、一口食べた瞬間、あのうまいと思っていた都内喜多方ラーメンチェーン店は何だったのかと思うほどの”カルチャーショック”を受けました。函館以外の方で、このラーメンを食べたら同じ衝撃を受けるに違いありません。
透明というよりやや白濁のスープにはしっかりとした塩味が染み込んでおり、化学調味料の気配は一切感じられません。麺はやや水分が多く柔らかめ。違和感を感じる方もいるかもしれませんが、これが函館塩ラーメンの麺の基本。以前紹介した「星龍軒」でも使っている出口製麺のものだと思われます(多分)。これに固めのチャーシュー(これも旨い)とメンマ、麩(ふ)のシンプルなトッピング。正に函館ラーメンの基本形。ひとつだけ難を言えば出来るまで時間がかかること。混んでいる時などはストレスを感じるかもしれません。しかし、これも細部に渡るまで手作りの証拠。函館市内の通が唸るおいしいラーメン屋は、時間がかかる店が多いのです(全てではないが)。そしてそこにこそチェーン店の出せない味があるのだと思います。
40年前から(多分もっと前から)変わらない味。函館ラーメンのうんちくを語るなら、まずここのラーメンを食べてからにしてほしい。そんな函館ラーメンの原点といえるラーメンです。
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