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2010年6月23日 (水)

市場原理主義と地方都市の疲弊(1) ~経営分離か現函館駅~

一昨年秋以降の世界的な株式市場の暴落と経済の大混乱は、市場原理主義(簡単に言うと規制を排除し自由競争をさせると最適な状態に収束するという考え方)に対する警告であったことは言うまでもありません。無秩序な競争は逆に一極集中を招き、結果モラルさえ失って自壊に至ることが、”分かりやすく”示されました。

企業が利潤を目指すのは当然のことです。しかし、それが最大の目的であると勘違いしてしまうことは、市場原理主義の妄想と大差はありません。

Root0 全国的なニュースとして取り上げられてはいませんが、函館市にとって現在の最大の関心事は、新幹線札幌延伸の際の新函館駅(仮称)⇔函館駅間経営分離問題です。JR北海道は新幹線が札幌まで延伸した際、新函館駅と函館駅の17kmは並行在来線と”みなし”、経営しないと表明しました。これに対し函館側は当然ながら官民上げて大反対。過去の約束を反故された上、仮に3セクなどで経営を引き継ぐにしても市民に莫大な負担がかかります。増して函館市は、数年前に現函館駅改築に際し、函館駅周辺の再開発に100億円近いお金を投じています。

経営の観点に立つと、JR北海道の考え方もわからないではありません。新幹線が札幌まで延伸されると新函館⇔函館間は、ほぼ函館を目的とした旅行客に限定されます。函館市民の多くは、余程の仕組みを作らない限り、出張や旅行で新幹線を利用する場合、新函館駅まで車を利用するようになるでしょう。利用者は激減、採算は厳しくなります。札幌延伸前は並行在来線ではなく、延伸後に「並行」となる都合の良い考えの根拠です。採算の見込める小樽・札幌間は、正に平行しているにも関わらず、JRは経営を継続する意思を示しています。

しかし函館にとっては、ただでさえストロー現象による地域の衰退が懸念される中で、最悪函館駅が消滅してしまう大問題です。函館は、港、駅という交通拠点があったからこそ発展してきた街です。それがなくなってしまえば、街そのものが消滅しかねない一大事となります。いくら何でも30万都市が無くなる訳はないと考える方がいるかもしれません。しかし”わずか”200年前は数千人の集落。人口の減少とともに、元に戻らないと誰が言えるのでしょう。現代においても、炭鉱で栄えた10万人都市夕張は、閉鉱によって「消滅」に近い状況になりました。

北海道には大規模な私鉄が存在しないため、JRは鉄路において独占企業です。元国鉄、公共性の極めて強い企業が、利潤追求のために地方都市を切り捨てるようなことは、断じてあってはなりません。

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コメント

たしかオーテさんはJR北海道と取引がありますよね。旅行業関係で。
ビジネスに絡んだ会社を批判するなんて勇気のいることです。
JR北海道の担当者がこれを読まなければいいのですがね、

JR北海道の社員の方でこのブログを読んでいただいている方も多数いると聞いております。
一経済人として、是々非々でやっていくのは当然のこと。JR北海道もそんなに肝の小さい会社ではありません。

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